2008 Fiscal Year Annual Research Report
植物由来スフィンゴ脂質の消化管への機能性に関する研究
Project/Area Number |
20580119
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
木下 幹朗 Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 畜産学部, 准教授 (30321962)
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Keywords | 消化管炎症 / セレブロシド / 大腸炎 |
Research Abstract |
農産物より得られる機能性脂質であるスフィンゴ脂質(セラミド、セレブロシドなど)の消化管に与える影響について、特に消化器官への抗炎症、実際の疾病として大腸炎に対する効能について、薬剤投与(デキストラン硫酸ナトリウム以下DSS)による実験動物系を用いて研究し、これらの脂質の健康機能性を解明する。 本年度は, 第一に腸管炎症モデルマウスの最適な発症条件の検討, 並びに, 一部植物(トウモロコシ)由来のセレブロシドを用いての検討を行った飲料水へのDSS濃度を2.5%と5%で比較したところ, 両者とも, 下痢並びに血便が観察され, 腸管炎症の誘導が観察された. しかしながら, 5%投与では, 侵襲が激しく, 評価を行う前に, 死亡してしまう群が多数出現する可能性が示唆された. 一方2.5%投与群では, 急激な侵襲は生じずかつ, 下痢・血便が長期間観察されたことより, 機能性評価の条件としては好適な条件と判断された。この条件を用いて, 試験食に植物(トウモロコシ)由来のセレブロシドをAIN-76配合飼料に添加して. 10日〜2週間の試験飼育した後, 大腸を摘出・固定・包埋の後切片を作製し, ヘマトキシリン・エオシン染色を行い, 大腸組織の形態を顕微鏡下で観察したところ, 植物由来セレブロシド投与によって, 試験期間中の体重の減少は有意に抑制されるとともに大腸絨毛の傷害が緩和される傾向が認められた.
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Research Products
(3 results)