2008 Fiscal Year Annual Research Report
尿中大豆イソフラボン代謝産物の簡便な定量法の開発とその疾病リスクとの関わりの解明
Project/Area Number |
20580127
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Research Institution | Nagoya University |
Principal Investigator |
丹羽 利夫 Nagoya University, 生命農学研究科, 研究員 (20419899)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
大澤 俊彦 名古屋大学, 生命農学研究科, 教授 (00115536)
横山 慎一郎 岐阜県生物工学研究所, 微生物機能研究部, 専門研究員 (30291008)
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Keywords | 大豆イソフラボン / 抗体 / equol |
Research Abstract |
本年度目的とするエクオールを部分構造にもつhaptenを調製し、カルボジイミド法を用いて、キャリアータンパクであるKLHと結合させた(equol-KLH)。このequol-KLHをアジュバンドと混合し、マウス腹腔内投与により免疫を行ない、血清を調製した。この血清とequol-KLHと同様にカルボジイミドにより作製したBSAと結合させたものとの交差性をELISAにより検討した結果抗体価の上昇が確認された。そこで最終免疫後、ポリエチレングリコールを介した定法に従ってequol-KLH免疫マウスから摘出した脾臓細胞とミエローマ細胞(P3U1)とを融合させ、ハイブリドーマ細胞を調製する。 このような抗体作製を行うと共に、得られる抗体の特異性解析のためdaidzeinからequolに至る変換過程において推測されているdihydrodaidzein, tetrahydrodaidzein、あるいはdaidzeinからのもう一つの代謝産物とされる0-desmethylangolensinについて、有機化学的反応により得た。 そこで上記ハイブリドーマ細胞の培養上清中に産生されるequol抗体を用いて、daidzein, equolはもとより上記反応により得られたイソフラボノイドを含め、競争ELISAを行い、抗体の選別を行い、equol分子に基質特異的な抗体を産生するハイブリドーマ細胞を得た。さらに大豆イソフラボノイド以外のポリフェノール類との交差性についても確認したが、今回得られたモノクローナル抗体はカテキン類などとの交差性が見られなかったことから、目的とするequolに非常に高い特異性を有し、本研究課題である、尿中equol測定に、有効なものであることが示された。
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