2008 Fiscal Year Annual Research Report
運輸多目的衛星を用いた森林境界測量:測位精度の向上と実務作業の効率化
Project/Area Number |
20580155
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Research Institution | Shimane University |
Principal Investigator |
吉村 哲彦 Shimane University, 生物資源科学部, 教授 (40252499)
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Keywords | 森林工学 / GPS / 運輸多目的衛星 / アンテナポール |
Research Abstract |
GPSアンテナを鉛直に静止させるのに必要な強度を確保しながら極限まで軽量化したチタン製のGPS用のアンテナポールの製作を試みた。このチタン製アンテナポールを使って京都大学上賀茂試験地においてGPSの測位実験を行ったが、多段式の継ぎ目部分のごく微細な不整合がアンテナポール自体の安定性を大きく損なうことがわかり、このアンテナポールを使った成果としてはよい結果を出せなかった。次年度において、継ぎ目部分の不整合についてさらなる改善を進めたいと考えている。一方、カーボン製のアンテナポールを使った測位実験の成果はおおむね良好であり、2周波GPS受信機を使った測量の結果、以下のようなことが明らかになった。1.L1コードの測位データを解析したところ、GPSのアンテナ高を高めることによって測位精度が明確に改善した。2,L1およびL2のフロート解の測位データを解析したところ、測位時間が1、5、10分の場合はGPSアンテナを高めることによって測位精度が改善した。一方、測位時間が15、30、60分の場合は改善がみられなかった。3.L1およびL2のFIX解の測位データを解析したところ、GPSのアンテナを高めても改善しなかったが、これは風の影響を反映したためと考えられる。4.L1コードの測位データにおける測位誤差と林分条件の相関係数は、樹高0.989、胸高断面積合計0.948、林分密度0.998、林分材積0.925、樹冠開空度0.959、LAI0.913となり、これらの林分条件と高い相関関係があることが示された。
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Research Products
(3 results)