2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20580159
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
名波 哲 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 准教授 (70326247)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
伊東 明 大阪市立大学, 大学院・理学研究科, 教授 (40274344)
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Keywords | カエデ属 / マイクロサテライト解析 / 実生 / 性転換 / 成長速度 / 更新動態 / 森林 / 種子散布 |
Research Abstract |
(1) 奈良県春日山照葉樹林に設置された固定調査区において、胸高直径5cm以上のウリハダカエデ全木(180個体)を標識付けし、そのサイズと調査区内の位置を記録した。 (2) 2008年~2010年まで、毎年4~5月にかけて、双眼鏡を用いて、標識付された個体の花の性と開花量を観察し、各年の性表現を明らかにした。また、9~11月にかけて、樹冠を直接観察して結実量を評価するとともに、そのデータを性判定にも用いた。いずれの年においても、開花個体の性比は雄に偏っていた。また、少数ではあるものの、雄花と雌花の両方をつけた両性個体も確認された。性表現と個体サイズの間に、対応関係は見られなかった。 (3) 標識付された個体の幹肥大成長量を2008年~2010年まで、毎年、アルミバンド製バンド型デンドロメーターを用いて測定した。また、個体の状態(幹が折れたり、腐ったりしていないか等)も併せて確認した。調査期間中には、台風などの自然撹乱は起きず、個体の状態の変化は、ほとんど見られなかった。また、成長量の年変動も小さかった。 (4) 標識付された個体の葉からCTAB法によりDNAを抽出した。抽出したDNA溶液からは、精製キットを用いて不純物を取り除いたのち、マイクロサテライト解析により各個体の遺伝子型を決定した。その結果、父性解析が十分可能な多型をもつ遺伝子座が、複数見つかった。 (5) 花粉流動を調べるため、10本の母樹から種子を採集した。
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