2008 Fiscal Year Annual Research Report
白色腐朽菌およびその酵素による医薬品・身体ケア製品起源物質の分解と無毒化
Project/Area Number |
20580173
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Research Institution | Shizuoka University |
Principal Investigator |
西田 友昭 Shizuoka University, 農学部, 教授 (10252165)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
河合 真吾 静岡大学, 農学部, 准教授 (70192549)
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Keywords | 白色腐朽菌 / イソブチルパラベン / ノルマルブチルパラベン / エストロゲン様活性 / メフェナム酸 / ジクロフェナック / 藻類増殖阻害 |
Research Abstract |
1. 白色腐朽菌によるパラベン類の分解とエストロゲン様活性除去 iso-ブチルパラベン(iso-BP)はビスフェノールA(BPA)よりも約10倍高いエストロゲン様活性を有しており、n-ブチルパラベン(n-BP)はiso-BPと比べるとエストロゲン様活性は若干低いものの、ノニルフェノールとBPAの中間的な活性を有していることを確認した。 次いで、カワラタケ(Trametes versicolor)を用いて低窒素-高炭素濃度(LN-HC)条件下でiso-BPおよびn-BPを処理した結果、両化合物とも2日間の処理で約99%の減少が認められ、エストロゲン様活性も処理2日でほぼ完全に除去された。 2. 白色腐朽菌によるメフェナム酸およびジクロフェナックの分解と毒性除去 メフェナム酸(Mef)およびジクロフェナック(Dic)は、水圏生態系において藻類よりも甲殻類に対して影響を及ぼしやすいことを明らかとした。 Phanerocaete sordida YK-624株を用い、DicおよびMefをLN-HC条件下で処理した結果、Dicについては処理3日目で約90%減少し、処理6日目には完全な消失が認められた。一方、Mefは処理日数の経過に応じて徐々に減少し、処理6日目には約90%の減少が確認された。また、DicとMefの減少に伴い甲殻類に対する毒性も除去された。
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Research Products
(3 results)