2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20580193
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Research Institution | Tohoku University |
Principal Investigator |
吾妻 行雄 東北大学, 大学院・農学研究科, 教授 (50292256)
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Keywords | エゾバフンウニ / 生殖周期 / 成長 / 年齢形質 / 水温 |
Research Abstract |
これまでの研究で、生殖周期の異なる海域に分布するエゾバフンウニ集団間で、mtDNAの変異性には有意差がみとめられないことが明らかになった。他の形質での相違の有無を明らかにするため、北海道南部太平洋の4月採苗と北海道日本海の8月に採苗した人工種苗群を、それぞれ8ヶ月後(殻径13.4mm)および10ヶ月後(12.2mm)に宮城県石巻市沿岸の海水を用いて同一環境で1年以上飼育した。日本海産と太平洋産種苗は原産海域を反映して、それぞれ秋季と春季に産卵する生殖周期を維持した。生殖巣指数の季節変化も生殖周期の相違を反映して両群で明瞭に異なった。年齢形質となる生殖板外縁部に形成される黒色帯の形成時期は、日本海産種苗では6月~10月であり、他の月は白色帯を形成した。しかし、南部太平洋産種苗は黒色帯が2月~11月までの長期間にわたりほぼ全個体で形成され、12月と1月にのみ約50%の個体で白色帯の形成がみとめられた。年間成長率は同一の食物条件であるにもかかわらず南部太平洋産種苗で低く、特に高水温の夏季に負の成長が顕著にみとめられた。前年度の研究で宮城県最北部気仙沼大谷沿岸では、南部太平洋型の特徴である1~4月に成熟する個体が全体の20%の比率で出現した。しかし、北海道南部太平洋産種苗は、原産地より明らかに高い宮城県中部沿岸の水温には適応できず、日本海産種苗に比較して成長を顕著に停滞させることから東北太平洋南部には侵入できないものと考えられた。
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[Presentation] Growth and gonad development of the sea urchin Hemicentrotus pulcherrimus in an Eisenia kelp bed in the Oshika Peninsula, northern Japan2010
Author(s)
Agatsuma, Y., Toda, N., Ogasawara, M., Kinoshita, J., Watanabe, M., Matsui., T., Inomata, E.
Organizer
7th European Conference on Echinoderms
Place of Presentation
Geoscience Center, University of Gottingen, Gottingen, Germany
Year and Date
2010-10-06
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