2008 Fiscal Year Annual Research Report
魚類の低分子結合性タンパク質ーリポカリンの大量発現と静菌活性に関する研究
Project/Area Number |
20580221
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
大嶋 雄治 Kyushu University, 大学院・農学研究院, 准教授 (70176874)
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Keywords | リポカリン / 静菌活性 / ヒラメ / 遺伝子組替え / シデロフォア / 静菌活性 |
Research Abstract |
平成20年度は実験計画に従い以下の実験を行い成果を得た 1)ヒラメより精製した魚類リポカリンにおける静菌活性の検証 ・ヒラメから、硫安塩析・ゲル濾過・電気泳動によりリポカリンを精製し、静菌活性試験に用いた。 ・静菌活性試験の方法はFluckinger,2004に従い、E.coli(XL1-Blue)を用いた。1%の菌培養液を接種したM9最少培地を500μ148穴プレートに添加し、魚類リポカリン(0,0.1,0.3,1,35μM)を加えた後、10,25,36時間後に600nmの吸光を測定し、魚類リポカリンによる細菌の増殖影響阻害を調べた。その結果、得られたリポカリンによる増殖影響阻害は認められなかった。なお測定条件に問題があるので次年度再度諸条件を検討する。トラフグは測定法が確立した後に実験を行う予定である。 2)カイコにおけるヒラメリポカリン組換え体の作製と大量発現・精製 ・ヒスチジンタグ融合ヒラメリポカリン遺伝子をもつトランスファーベクターを作製し、このベクターによりバキュロウイルスのゲノムをもつ大腸菌を形質転換させることにより、Bacmid(バキュロウイルスプラスミド)にヒラメリポカリン遺伝子を導入した。作製したヒラメリポカリン-Bacmidをカイコガの細胞e21にトランスフェクションし、バキュロウイルスを増殖させ、ウイルスを回収してカイコガの腹腔内にインジェクションし、4〜5日飼育後、血液を採取し、アフィニティークロマトグラフィーにより発現ヒラメリポカリンを大量精製に成功した。
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Research Products
(1 results)
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[Journal Article] Tributyltin-binding protein type 1 has a distinctive lipocalin-like structure and is involved in the excretion of tributyltin in Japanese flounder, Paralichthys olivaceus.2008
Author(s)
Satone, H., Oshima, Y., Shimasaki, Y., Tawaratsumida, T., Oba, Y., Takahashi, E., Kitano, T., Kawabata, S., Kakuta, Y., Honjo, T.
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Journal Title
Aquatic Toxicology 90
Pages: 292-299
Peer Reviewed