2011 Fiscal Year Annual Research Report
プロテアーゼによる二枚貝類コラーゲンの特異な分解挙動の解析と機構解明
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20580223
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| Research Institution | Fukui Prefectural University |
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Principal Investigator |
水田 尚志 福井県立大学, 海洋生物資源学部, 准教授 (30254246)
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| Keywords | コラーゲン / 二枚貝 / ホタテガイ / サブユニット / 塩酸グアニジン / ペプシン |
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| Research Abstract |
本研究はプロテアーゼ消化による二枚貝類コラーゲンの特異な分解挙動の要因を明らかにすることを目的とする。そのためにまず二枚貝類コラーゲンの分子種ならびにそれらを構成するサブユニットを単離し性状解明を行う。22年度までの研究ではホタテガイ外套膜より生来の一次構造を保持したコラーゲン(塩酸グアニジン可溶性コラーゲン、GSC)を抽出し、これを構成する主要α鎖2種(a鎖およびb鎖と命名)を単離した。また、ペプシン可溶化コラーゲン(PSC)が弱塩基性pH域において溶解しやすいことを明らかにし、主要コラーゲン分子種を未変性条件下にて精製するための条件検討を行った。通常、未変性コラーゲンの溶解度を高めるために尿素が用いられ観23年度においてはPSCに焦点を当て、尿素存在下におけるpH溶解特性を詳細に検討するとともに、未変性条件下における主要コラーゲン分子種のクロマトグラフィー的精製を行った。
2M尿素存在下でのホタテガイPSCのpH溶解特性を精査した結果、尿素は酸性域や塩基性域ではほとんど溶解促進効果を示さなかった。しかし、弱塩基性域(pH8～10)においては尿素非存在下に比べ高い溶解度を示し、溶解促進作用を示すことが判明した。2M尿素存在下、pH6.8およびpH8.8においてホスホセルロースカラムクロマトグラフィーを行ったところ、極めて良好に主要コラーゲン分子種を精製することができた。このようにホタテガイPSCに含まれる主要コラーゲン分子種の精製に初めて成功したことはその構成α鎖に対するプロテアーゼ消化の影響を調べる上で有意義なことである。今後、主要コラーゲン分子種を構成するα鎖の単離を行うとともに、GSCを構成する主要α鎖(a鎖およびb鎖)とペプシン処理された主要コラーゲン分子種を構成するα鎖との対応関係を調べることが必要となる。
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Research Products
(4 results)
