2009 Fiscal Year Annual Research Report
アジア途上国と日本の家畜衛生に関わる国境および国内防疫制度の経済疫学的研究
Project/Area Number |
20580228
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Research Institution | Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine |
Principal Investigator |
耕野 拓一 Obihiro University of Agriculture and Veterinary Medicine, 畜産学部, 准教授 (20281876)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
金山 紀久 帯広畜産大学, 畜産学部, 理事 (00214445)
仙北谷 康 帯広畜産大学, 畜産学部, 准教授 (50243382)
姜 興起 帯広畜産大学, 畜産学部, 教授 (70254662)
河田 幸視 帯広畜産大学, 畜産学部, 助教 (60449022)
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Keywords | 家畜衛生 / 防疫制度 / 経済疫学 / 家畜疾病 / スリランカ |
Research Abstract |
スリランカのクルナガラ地区の酪農家40戸の調査データの分析を行い,次ぎの点が明らかとなった.この地域はココナッツオイルの製造過程で生じる副産物(ポナック)を牛の飼料として与えている.ポナックは脂肪分が多く,ポナックを給与している農家の1リットル当たりの生乳代金は,ポナック非給与の農家よりも高く,酪農所得もポナック給与農家が高かった.しかしポナックが給与されている牛は,乳房炎等の家畜疾病が多いことも明ちかとなった. ポナックは牧草がなく,放牧ができない乾季に主に給与されている.短期的にはポナック給与により高い酪農所得が可能となるが,長期的には,家畜の健康にマイナスの影響を及ぼし,家畜の生涯生産性は低下する可能性が示唆された.一方で,酪農技術講習会への参加が,家畜疾病の発生を減少されることも,計量分析から明らかとなった. クルナガラ地区で酪農家200件の酪農経営調査を行い,また6戸の酪農家について1年間の継続的経営調査を行った.季節的な疾病発生の特徴や,それが酪農経営に与える影響についての経済疫学的な分析は次年度行う予定である.
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Research Products
(4 results)