2008 Fiscal Year Annual Research Report
国際貿易空間均衡モデルのマクロ貿易政策シミュレーションモデルへの一般化
Project/Area Number |
20580255
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Research Institution | Kyushu Sangyo University |
Principal Investigator |
川口 雅正 Kyushu Sangyo University, 経済学部, 教授 (00003129)
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Keywords | 経済政策 / 政策シミュレーション分析 / 国際貿易空間均衡モデル / 農業経済学 |
Research Abstract |
本年度の「研究の目的」は、これまでの研究業績に基づいて、我々がこれまで改善し拡張してきた国際貿易空間均衡モデルを「マクロ貿易政策シミュレーションモデル」へと拡張するための、より具体的な方法について研究を進めることである。またその基礎研究として、応用一般均衡分析に関連する文献や統計資料の収集整理を行うことである。実施した研究の成果は次のとおりである。第一に、モデルを拡張するための基礎研究として、これまでに作成した計算プログラムの改善整理を行った。改善整理に当たって、どの計算機言語を利用すべきか文献を収集し検討した。これまで主にVisual BASICを利用してきたが、それはV6.0以後大幅な機能強化が行われている(Visual Basic 2008参照)。しかし、多くの研究者は依然としてV6.0を利用している。そこで基本的にはV6.0で整理する方が良いとの結論を得た。教育面での研究成果の普及には広範囲のOSで利用可能なフリーウェア「十進BASIC」の利用が効果的との結論を得た。近刊の研究成果(森・川口・三枝「A/P/Cコウホート分析の手法的考察-ベイズ型とIEのシミュレーションによる比較考量(標準コウホート表の場合)」『専修経済学論集』44巻1号、2009)のプログラムはこのような観点より「十進BASIC」で書かれている。第二に、計算誤差の処理法について文献を収集し検討した結果「精度保証付き数値計算法」などの新たな誤差分析法に注意を払う必要があるとの結論を得た。第三に応用一般均衡分析に関連する文献や統計資料の収集整理を行った。 このような観点より、これまでに開発した国際貿易空間均衡モデル関連の十数本の計算プログラムの改善整理をほぼ終了した。改善整理した計算プログラムは、何らかの方法で公表予定である。
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