2008 Fiscal Year Annual Research Report
変形性粒子を含む混合土の圧縮特性のモデル化に関する研究
Project/Area Number |
20580267
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
木全 卓 Osaka Prefecture University, 生命環境科学研究科, 講師 (60254439)
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Keywords | 変形性粒子 / 混合土 / 圧縮特性 / 積層体模型 / 一次元圧縮 |
Research Abstract |
本研究では,発泡プラスチックやゴムなどの変形性粒子を含む混合土の圧縮メカニズムを,その基本となる粒状体の観点に立ち返って定量的に評価し,これを表現できる力学モデルを構築することを目的としている.1年目の本年度は,混合土を模擬したモデル実験を行い,圧縮特性に関わる基本データを収集するとともに,変形性粒子に起因する圧縮成分をその発現メカニズムによって定量的に分類・抽出した,具体的には,まず,棒状試料積層体の一次元圧縮試験装置を製作した.設計段階では,より多くの試料に対応できるような改良も加えたため多少時間がかかったが,目的どおりの装置が製作できた.よってこの装置を用い,土粒子と変形性粒子をアルミ棒と発泡スチレン棒で模擬した混合土について圧縮試験を行った.試験では発泡スチレン棒の混合比や初期骨格構造の異なるものをいくつか設定し,圧縮のメカニズムについてはデジタル撮影したものを画像解析することによって定量的かつ詳細に分析した.その結果,変形性粒子に起因して付加される圧縮成分として,(a)変形性粒子自身の圧縮による体積変化と(b)これに付随して生じる間隙体積の変化に加え,(c)変形した粒子のさらなる相互移動による間隙体積の変化,の3つに分類されることがわかった,そして,(a)の成分については変形性粒子の混合割合に応じて現れ,(b)の成分についてはさらに初期間隙比の大きさにも左右されることがわかった.今後は,存在することが確認できた(c)の成分の現れ方について詳しく検討するとともに,各成分を混合比や初期間隙比などをパラメータとして定式化することを目指していく.
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