2008 Fiscal Year Annual Research Report
リフラクションイメージングによる種子含有成分の粒内分布解析
Project/Area Number |
20580284
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Research Institution | Chiba University |
Principal Investigator |
小川 幸春 Chiba University, 大学院・園芸学研究科, 准教授 (00373126)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山本 奈美 和歌山大学, 教育学部, 講師 (20351934)
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Keywords | 可視化 / 食品 / 組織構造 / 顕微鏡 / 種子 / 成分 / 粒内分布 / 組織化学染色 |
Research Abstract |
食用種子が含有する各種成分,特に油脂類の粒内分布状態を可視化,解析するため,光学的な屈折率の違いを利用して画像化する手法(リフラクションイメージング)の開発を目的とし,次に示す3項目について検討した. 1)種子サンプル切片化法の検討 粘着テープを利用した簡易切片化法を適用することで様々な種子サンプルの切片作成が可能なことを確認した.また,液体パラフィンにサンプルを浸した直後に固化するだけの単純な包埋であっても,ある程度の品質を保持した組織切片を得られることを確認した.これにより屈折率の相違を検出する可視化法に適用できる切片作成の可能性が示された. 2)油脂染色法の検討 得られた組織切片中の油脂類分布状態を可視化するため,数種の組織化学染色法を検討した.その結果,水溶性試薬のナイルブルーを1%濃度で適用すれば中性脂質などを染色可能なことが確認された.以降,油脂の染色にナイルブルー試薬を利用することとした. 3)屈折画像化法の検討 イオン交換水および植物性油脂をスライドグラス上に静置し,位相差検鏡法および偏光検鏡法によって観察した.このとき,それぞれの操作条件を一定に設定し,得られた画像の輝度値も合わせて解析した.その結果,ノルマルスキ型微分干渉フィルタによる偏光検鏡法を適用することで,有意な輝度差を確保できる可能性が示された.
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