2008 Fiscal Year Annual Research Report
香気成分による熟度判定機能を有した桃収穫ロボットの基礎研究
Project/Area Number |
20580286
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
鬼頭 孝治 Mie University, 大学院・生物資源学研究科, 准教授 (10192014)
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Keywords | ニオイ / 表面色 / 糖度 / 軟質果実 / エンドエフェクタ |
Research Abstract |
本研究は,最終的には栽培中の桃の熟度を判定してロボットによる機械収穫を目指すが,そのためには,ロボットが収穫適期となる熟度を判定しなければならない。また,桃は傷つきやすい軟質な果実であるため,収穫するためのハンドとなるエンドエフェクタに工夫が必要である。本年度は,収穫適期に向かってどのように地肌の表面色,大きさ,ニオイが変化していくかを栽培中の桃に対して調べた。これまでは表面色,大きさで判定することを試みてきたが,確度を上げるためにこれらに香気成分を追加して,その変化を調べた。測定には色彩計,ニオイセンサ,ノギス,糖度計を使い定量化した。なお熟度判定の大きなパラメータである糖度については,破壊測定となるため,別途糖度測定用の個体を予め選択して,その都度測定をした。対象とした桃の品種は白鳳である。また,選別して市販されている実際の桃に対しても同様に測定を行い,将来熟度判定に必要となる数値の絶対値を調べた。対象とした桃の品種は白桃と白鳳である。 測定した3つのパラメータ間には相関関係があり,表面色の変化と糖度との相関がもっとも強く示され,色彩パラメータであるa*の微分係数の変化で,適熟期が判定可能であることがわかった。さらに香気成分の変化が,適熟期が近づくにつれ大きく変化することが認められ,これにより,適熟期の判定の確度を向上させるために,香気成分の把握が有効であることが明確になった。また,エンドエフェクタは桃に傷をつけずに収穫する方法を考案し,その機構がプロトタイプの製作によって,有効であることを確認した。
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Research Products
(1 results)