2010 Fiscal Year Annual Research Report
遺伝子治療を併用した樹状細胞による新規癌免疫治療法の研究
Project/Area Number |
20580325
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Research Institution | Osaka Prefecture University |
Principal Investigator |
杉浦 喜久弥 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 准教授 (30171143)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
赤澤 隆 大阪府立成人病センター, 分子遺伝学部門, 研究員 (80359299)
鳩谷 晋吾 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 助教 (40453138)
稲葉 俊夫 大阪府立大学, 生命環境科学研究科, 教授 (00137241)
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Keywords | 樹状細胞 / サイトカイン / 腫瘍 / 免疫治療 / 遺伝子治療 |
Research Abstract |
イヌ正常細胞への遺伝子導入法の検討:In vitroにおいてエンドソーム脱出型人工ベクターを用いた線維芽細胞や骨髄間質細胞などのイヌ体内から採取した正常細胞へのGFP遺伝子の導入を検討したが、腫瘍細胞株に比して導入効率が悪く、ほとんど導入できなかった。 イヌトロンボポエチンおよびエリスロポエチン遺伝子の作製:イヌの血小板減少症および貧血の治療に向けて、同種サイトカインの獲得と遺伝子導入による持続的な効果をもつ治療法の開発を目指し、イヌトロンボポエチン(TPO)およびエリスロポエチン(EPO)遺伝子のクローニングを行った。TPO遺伝子のクローニングでは、1.059bpのcDNAを得、未報告であった第469塩基から第960塩基までの配列を明らかにした。また、cDNA全塩基配列から変換されるアミノ酸配列は、既報のイヌTPOのものと一致した。 EPO遺伝子のクローニングでは、既報の遺伝子情報に基づいてクローニングを行ったところ、既報の配列の21番と22番塩基の間に二つのアデニンが挿入されており、その結果、既報のEPOとは全く異なるアミノ酸配列となった。そこで、既報のヒトEPOの遺伝子情報に基づいてクローニングを行ったところ、既報のイヌEPO cDNAのシグナル配列とは異なる78bpのシグナル配列および既報のイヌEPO cDNAの機能部位の配列に一致した504bpの機能部位の配列を得た。また、開始コドンからの翻訳による予想アミノ酸配列は、既報のイヌEPOに一致した。さらに、クローニングしたcDNAから発現したタンパク質は、イヌ赤血球系前駆細胞の増殖および分化を促進し、EPOとしての機能を持っていた。
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Research Products
(5 results)