2008 Fiscal Year Annual Research Report
豚レンサ球菌ゲノムの網羅的比較による新規病原マーカー遺伝子の探索
Project/Area Number |
20580348
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
関崎 勉 The University of Tokyo, 大学院・農学生命科学研究科, 教授 (70355163)
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Keywords | 豚レンサ球菌 / 病原遺伝子 / サブトラクション / 遺伝モノックアウト / マーカー遺伝子 / 細菌学 / 獣医学 / 国際情報交換 |
Research Abstract |
本研究計画では、遺伝的に異なる2つの強毒株集団からそれぞれ代表株を選び、これらゲノムDNAに対して、遺伝的に弱毒株集団に属する株のゲノムを用いて、それぞれ遺伝子サブトラクション法によりゲノム遺伝子を網羅的に比較する。さらに、選択されたサブトラクトライブラリーから、2つの強毒株集団に共通濠クローンを決定し、強毒株特有の新しい病原マーカーを見つけ出そうとすうものである。本年度}さ、強毒株集団の代表として、欧州で分離されたP1/7株およびカナダで分離された89/1591株を強毒株として、また,弱毒株としては我々が日本の健康豚から分離した株の中から弱毒と思われるものを数株選び、実際にマウス接種試験によって弱毒性を確認し、適切な株を選択した。これらを用いて、それぞれサブトラクションを行い、クローンを収集した。計画では、同じクローンの重複を想定して各1000クローンを収集する予定であったが、作業の効率を考えて、クローンが取れ次第順次塩基配列を決定し、重複するものは排除していったので、それぞれ200以上の重複しないクローンが得られたところで収集を終了した。次に、P1/7株および89/1591株が実際にこれらクローンに含まれる遺伝子配列を保有し、弱毒株にはないことを確認するため、これら1200以上のクローンの遺伝子断片をそれぞれプローブとして、3株に対しでドットプロットハイブリダイゼーションを行った。その結果、弱毒株には存在せず、2つの強毒株に共通に存在する異なる遺伝子クローンを29クローン確認して、計画にある20クローン以上という目標を達成できた。
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