2009 Fiscal Year Annual Research Report
セルロース結合モジュールを利用したバイオマス酵素糖化
Project/Area Number |
20580362
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Research Institution | Mie University |
Principal Investigator |
苅田 修一 Mie University, 大学院・地域イノベーション学研究科, 教授 (90233999)
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Keywords | 糖質結合モジュール / セルラーゼ / バイオマス酵素糖化 / セルロース結合モジュール / 植物細胞壁 / キシラナーゼ / キシログルカナーゼ |
Research Abstract |
1、糖質結合モジュールの結合特性の解析、ファミリー30、44の結合特性について解析を行った。ファミリー44では、セルロースよりも大麦βグルカンやキシログルカンに高い親和力を示すことが明らかとなった。このことは、β-1,3-1,4-結合をもつものや枝分かれをもつ糖鎖をこのモジュールが認識できることを示しており、新たな結合特性もつモジュールの取得に成功した。 2、触媒モジュールと結合モジュールの融合酵素による分解、ファミリー5に属する触媒モジュールを選択し、これに、ファミリー3、6、11の異なる結合モジュールを連結した融合セルラーゼを作成した。融合酵素は、触媒モジュール単独よりも高い活性を示す傾向があり、結合モジュールが機能することを確認した。また異なる触媒モジュールを得るために、ファミリー26に属するマンナナーゼ、ファミリー74に属するキシログルカナーゼの触媒モジュールをクローニングし、大腸菌で発現後、その酵素活性を評価することができた。また、作用様式の異なるセルラーゼとして、エンドプロセッシブなタイプのファミリー9に属する触媒モジュールを新たにクローニングした。 3、昨年度の結果をうけて、結合モジュールが異なる植物細胞を認識していることが蛍光顕微鏡観察で明らかになったため、さらいに詳細な検討を行い、学会で発表するとともに、論文として投稿した。 以上のように申請書に記載した21年度の研究計画をほぼ達成することができた。
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