2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590010
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Research Institution | Chiba Institute of Science |
Principal Investigator |
高崎 みどり 千葉科学大学, 薬学部, 准教授 (10179434)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
木島 孝夫 千葉科学大学, 薬学部, 教授 (80121557)
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Keywords | 発がん予防 / 漢方方剤 / Epstein-Barr virus / 生薬単味エキス |
Research Abstract |
生薬・漢方方剤により、悪性腫瘍をはじめとする生活習慣病の予防・治療の可能性を探ることを目的として研究を実施してきた。近年、中国では方剤エキスではなく単味の生薬エキスを組み合わせて用いられるようになってきている。平成21年度に処方薬として利用される約300種の生薬エキスについて、一次スクリーニング(Epstein-Barr virusにおける初期抗原誘発に対する抑制効果を指標とする発がん予防物質検索のスクリーニング)を実施した結果、数種の生薬エキスにEpstein-Barr virus初期抗原誘発抑制効果が認められた。さらに、約120種の生薬エキスについて一次スクリーニングを継続実施した。また、昨年度に椿皮、谷精草エキスについては、マウス皮膚二段階発がん実験において発がん予防効果を有することを明らかとした。今年度は、蓮房、金銭草エキスについて検討を加えた。 即ち、dimethylbenz[a]anth-racene(DMBA)をイニシエーター、tetradecanoylphorbol-13-acetate(TPA)をプロモーターとして、マウス背部に塗布し、発生するpapillomaの個数及び発生率を、被験エキス投与群と非投与群とで比較する二段階発がん実験を20週間にわたり実施した。その結果、非投与群では、10週後に100%の発生率を示し、1匹当たり平均8個のpapillomaが発生したが、蓮房エキス投与群では、10週後の腫瘍発生率は20%、15週後でも55%の発生率であった。また、1匹当たりの腫瘍発生個数においても5.9個であり、顕著な発がん抑制効果を示すことが明らかとなった。一方、金銭草エキス投与群では10週後の腫瘍発生率は20%、20週後で6.4個の腫瘍発生個数であった。椿皮、谷精草と同程度の発がん抑制効果が認められた。これらの成果については、日本薬学会第131年会において発表する予定であった。 さらに、一次スクリーニングにおいて、より顕著な作用が期待される仙鶴草、功労葉、甘松などに対しても、同様にin vivoにおける発がん抑制効果を検討中である。また、椿皮および谷精草については発がん予防作用成分の分離、精製を続行中である。
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Research Products
(2 results)