2008 Fiscal Year Annual Research Report
インドール関連化合物合成に有効な脱炭酸的求核種導入法の開発と固相触媒反応への応用
Project/Area Number |
20590024
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
三木 康義 Kinki University, 薬学部, 教授 (40122113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱本 博三 近畿大学, 薬学部, 講師 (40365896)
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Keywords | インドール / ブロモ化 / 超原子化ヨウ素化合物 / 脱炭酸 |
Research Abstract |
天然物は医薬品のシード化合物であり、とりわけ海洋から数多く単離されているプロモインドールアルカロイドは海綿やホヤなどの海洋生物の二次代謝物として単離され、新規生物活性化合物として期待されている化合物である。また、芳香環上のプロモ基はパラジウム触媒存在下において、Heck型反応により種々の置換基に変換できるなど有用な官能基である。本研究では、創薬のための基礎研究として、インドール環へのプロモ基の新規導入法の開発を行うために、インドール-2,3-ジカルボン酸の脱炭酸的プロモ化について検討することとした。 インドール-2,3-ジカルボン酸に臭化リチウム存在下、超原子価ヨウ素試薬を用いる脱炭酸的プロモ化反応を行うと、インドール窒素上に電子供与基をもつカルボン酸よりは3,3-ジブロモオキシインドールのみを与えたが、電子吸引基をもつカルボン酸よりは2,3-ジブロモインドールが単離された。 1-ベンゼンスルホニルインドールー2,3-ジカルボン酸ジメチルをルイス酸存在下、臭素によるプロモ化により、相当する5,6-ジブロモ体を得ることができた。この5,6-ジブロモ体より導かれる5,6-ジブロモインドールー2,3-ジカルボン酸を臭化リチウム存在下、超原子価ヨウ素試薬を用いると、相当する1-ベンゼンスルホニル2,3-ジブロモインドールが得られた。このものの脱ベンゼンスルホニル化により抗菌活性を有する天然物2,3,5,6-テトラブロモインドールに導くことができた。
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