2010 Fiscal Year Annual Research Report
インドール関連化合物合成に有効な脱炭酸的求核種導入法の開発と固相触媒反応への応用
Project/Area Number |
20590024
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Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
三木 康義 近畿大学, 薬学部, 教授 (40122113)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
濱本 博三 近畿大学, 薬学部, 講師 (40365896)
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Keywords | インドール / ハロゲン化 / 超原子化ヨウ素化合物 / 脱炭酸 |
Research Abstract |
医薬品において複素環をもつ化合物が数多く知られ、さらに複素環化合物の中でもインドール骨格をもつ化合物は多様な生理活性を示すことから、特に興味深をもたれているが、その合成において未開発の部分が依然として多い。それゆえインドール化合物の合成法の確立は医薬品開発において重要な位置を占めている。これまで報告者はインドールアルカロイドの合成法の確立による医薬品の開発を目指して研究を行っている。近年、芳香環上にブロモ基をもつインドールアルカロイドが単離され、様々な生物活性を示すことが明らかにされている。先にインドール-2,3-ジカルボン酸(1)(R=SO_2Ph)にOxone^<(R)>(2KHSO_5・KHSO_4・K_2SO_4)を用いてLiBrおよびLi_2CO_3存在下、脱炭酸的ブロモ化を行うと、2,3-ジブロモインドール(2)を与えたが、同様な脱炭酸的ヨウ素化による2,3-ジヨードインドール(3)の合成には成功しなかった。3のヨード基は容易に他の官能基に変換でき、3は医薬品合成における重要な中間体になり得る。それゆえ、カルボン酸(1)の脱炭酸的ヨウ素化による3の合成を検討した。 ジカルボン酸(1)(R=Me)にPIDAとLiIを用いてTHF中、脱炭酸的ヨウ素化を試みたところ相当する2,3-ジヨードインドール(3)(R=Me)を収率良く得るこができた。しかしながら、ジカルボン酸(1)(R=SO_2Ph)にPIDAを用いてTHF中、同様に脱炭酸的ヨウ素化を試みたが、相当する2,3-ジヨード体(3)(R=SO_2Ph)を得ることはできなかった。溶媒をTHFからフルオロアルコール系の溶媒に変えて反応を行うことにより、3(R=SO_2Ph)を高収率で単離することができた。
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