2008 Fiscal Year Annual Research Report
MW照射下電子環状反応による生理活性ベンゾフェナンスリジン類の新規合成法の開発
Project/Area Number |
20590026
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Research Institution | Fukuyama University |
Principal Investigator |
日比野 俐 Fukuyama University, 薬学部, 教授 (60112885)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
町支 臣成 福山大学, 薬学部, 准教授 (10248297)
東 修平 福山大学, 薬学部, 助手 (30509287)
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Keywords | 電子環状反応 / benzo[c]phenanthridine / β-テトラロン / nornitidine / noravicine / isodecarine |
Research Abstract |
MW照射下の電子環状反応を活用して、抗腫瘍性bennzophenthridine類の新規合成法の開発という研究課題における平成20年度の研究成果は、以下の通りである。 本研究の原料として、β-テトラロンの新規合成法の開発を実施し、全く新しい合成法の開発に成功した。さらに、β-テトラロンからトリフレートを経由し2工程を経て、ボロン酸ピナコールエステルへと誘導することができた。別途に合成した、2-ハロベンズアルデヒド類との鈴木-宮浦反応によって4環性のA,C,D環の合成を収率よく達成することができた。そこで、ホルミル基をオキシムエーテルへ変換し、得られたaza-6p電子系を電子環状反応に付すことで、C4b-N5間での結合形成によるB環(ピリジン環)の構築を試みたところ、dihydronornitidine、dihydronoroavicineおよびdihydroisodecarineが得られることが分かり、酸化的脱水素を行ってnoronitidine、noroavicineおよびisodecarineの新規合成に成功した。Microwave照射下での6π電子系電子環状反応も試み、通常の場合との比較において研究を進めた。これまでの結果からは、microwave照射下での反応が有為であった。
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