2010 Fiscal Year Annual Research Report
癌細胞特異的・血中滞留及び徐放型siRNAデリバリー超分子システムの構築
Project/Area Number |
20590037
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Research Institution | Kumamoto University |
Principal Investigator |
有馬 英俊 熊本大学, 大学院・生命科学研究部, 教授 (50260964)
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Keywords | siRNA / デンドリマー / シクロデキストリン / 超分子複合体 / 葉酸 / ポリエチレングリコール / ドラッグデリバリーシステム / ターゲッティング |
Research Abstract |
本研究の目的は、siRNAまたはshort hairpin RNA発現ベクター(以下、shRNA)に徐放性/血中滞留性/癌細胞選択性を付与する新規超分子複合体デリバリーシステムを構築することである。すなわち、本研究ではまず癌細胞特異的かつ血中滞留性を有するキャリアの構築を企図して、我々がこれまで、遺伝子・siRNAキャリアとして独自に開発したPAMAMデンドリマー/α-シクロデキストリン結合体(α-CDE)に、さらにPEGおよびPEG化葉酸を導入したPEG-Fol-α-CDEを構築する。次に、徐放性を有するキャリアシステムの構築を目的に、PEG鎖との相互作用により難水溶性の超分子複合体を形成するα-シクロデキストリン(α-CyD)およびγ-シクロデキストリン(γ-CyD)をPEG-Fol-α-CDEに添加することにより、PEG-Fol-α-CDE/γ-CyD超分子複合体を形成する。得られた超分子複合体の化学的性質、物理化学的性質、in vitroおよびin vivoにおけるRNAi効果等について検討し、基礎研究および臨床応用を企図した研究を行うことである。平成22年度においては、PEG-Fol-α-CDEに徐放性を付与することを最終目的に、PEG-Fol-α-CDEのRNAi効果および体内動態について検討を行った。さらに、α-CyDおよびγ-CyDとPEG-α-CDEとの超分子複合体を調製し、in vitroにおいて核酸の徐放出特性ならびに発現の持続性についてin vitro放出性、in vitro細胞培養系およびマウスを用いたin vivo系において種々検討を行った。その結果、PEG-Fol-α-CDEは静脈内投与後、腫瘍部位へ移行し、RNAi効果を示すこと、また、α-CyDおよびγ-CyDは核酸存在下でもPEG-α-CDEとの超分子複合体を形成し、核酸の徐放化および培養細胞内に導入できることを明らかにした。さらに、マウスの大腿部の筋肉内に注射後の発現が持続化できることを明らかにした。これらの結果は、PEG-Fol-α-CDE/γ-CyD超分子複合体からのsiRNAの持続性製剤としての可能性を示唆するものである。
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Research Products
(12 results)
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[Journal Article] In Vitro and In Vivo Gene Delivery Mediated by Lactosylated Dendrimer/α-Cyclodextrin Conjugates (G2) into Hepatocytes.2010
Author(s)
H.Arima, S.Yamashita, Y.Mori, Y.Hayashi, K.Motoyama, K.Hattori, T.Takeuchi, H.Jono, Y.Ando, F.Hirayama, K.Uekama
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Journal Title
J.Control.Release
Volume: 146
Pages: 106-117
Peer Reviewed
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