2009 Fiscal Year Annual Research Report
哺乳動物における新規薬物排出輸送体MATEの構造と機能及び相互作用
Project/Area Number |
20590059
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
大塚 正人 Okayama University, 自然生命科学研究支援センター, 准教授 (30243489)
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Keywords | Kidney / MATE / Transporter / Organic cation exchange / multidrug |
Research Abstract |
生体内に存在する様々な有機化合物は高度に発達した器官である腎臓や肝臓により体外に排出される。この排出を担うのは種々の有機化合物トランスポーターである。ここ10年で、これらのトランスポーターの大部分の分子実体は同定されてきた。しかし,排泄の最終段階を担うOC (organic cation)/H+交換輸送系に関しては20年程前からその存在は知られていたが、いまだにその実体は解明されていなかった。最近申請者はこのトランスポーターのヒト及びマウスにおける分子実体を明らかにすることに成功した(PNAS,2005,)。そのトランスポーターはバクテリアでは多剤耐性に寄与しているMATE (multidrug and toxin extrusion)ファミリーの輸送体のorthologueであり、このトランスポーターをMATE1と名付けた。申請者の研究目的はMATE1トランスポーターの機能と構造の決定及びその輸送メカニズムの解明である。また、MATE1と相互作用し、その輸送活性を調節するような機能タンパク質を探索した。その結果、NATE1と相互作用する2種類のタンパク質を発見した。現在その機能について詳細に解析中である。
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