2009 Fiscal Year Annual Research Report
精子幹細胞のゲノム安定性におけるポリ(ADP-リボシル)化反応の役割
Project/Area Number |
20590076
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Research Institution | Otani Womens University |
Principal Investigator |
竹橋 正則 Otani Womens University, 薬学部, 専任講師 (10378862)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
田中 静吾 大阪大谷大学, 薬学部, 教授 (70263150)
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Keywords | 精子幹細胞 / ポリ(APD-リボシル)化 / PARP / 発生・分化 / 再生医療 |
Research Abstract |
本研究の目的は、精子幹細胞の増殖、分化、ゲノム安定性機構を明らかにするため、DNA修復、染色体の安定性、発癌などとの関連が示されているタンパク質翻訳後修飾の1つ、ポリ(ADP-リボシル)化反応に着目し、この反応の精子幹細胞における役割を究明することである。本年度は、ポリ(ADP-リボシル)化反応を担う酵素、ポリ(ADP-リボース)ポリメラーゼ(PARP)の活性を制御し、精子幹細胞の長期培養系、GS細胞(germline stem cells)の増殖および分化への影響を解析した。GS細胞の培養液にPARP阻害剤を添加し、その活性を抑制した場合、GS細胞の増殖に影響を与えることが明らかとなった。しかし、これらの阻害剤を処理したGS細胞の表現型は、幾つかの精子幹細胞特異的な発現マーカーや分化マーカーの発現を解析した結果、明らかな変化は認められなかった。今後、PARPのノックダウンや過剰発現したGS細胞でもその影響を解析するため、これらの実験系の構築を進めた。一方、本研究のコントロールとして用いている組織幹細胞の1つ、神経幹細胞の増殖に対してもPARP阻害剤が影響を与えることを明らかにしたことから、そのメカニズムについて解析した結果、細胞周期関連のタンパク質や遺伝子の発現に影響を与えていることがわかった。この結果を参考にして、GS細胞についても細胞周期関連のタンパク質や遺伝子の発現変化の解析を進めている。
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