2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590079
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Research Institution | Ritsumeikan University |
Principal Investigator |
小池 千恵子 Ritsumeikan University, 薬学部, 准教授 (80342723)
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Keywords | 視細胞 / Crx / 転写制御 / 網膜 / プロモーター / サイレンサー / 松果体 / ホメオボックス |
Research Abstract |
Crxはotd/Otxホメオボックス遺伝子ファミリーに属する転写因子であり、変異マウスの解析結果から視細胞分化を決定づける因子であると考えられている。 マウスCrxの発現は網膜視細胞の発生パターンと時空間的に一致することが明らかとなっている。申請者らは以前Crxの発現がOtx2により制御されていることを明らかにした。Otx2の発現は中枢神経系に広範囲であるにもかかわらず、Crxの発現は視細胞、松果体に限局している。申請者らはCrxのプロモーター解析より、Crxの視細胞特異的発現を誘導する14bpの配列(CUE配列)をCrx遺伝子上流近傍より同定した。CUE配列を変異させたCrx変異プロモーターの下流にLacZレポーター遺伝子を組み込んだトランスジェニックマウスを解析した結果、完全なCrxプロモーターによる制御下ではLacZの発現が網膜視細胞および松果体に限局しているのに対し、CUE配列領域が変異しているプロモーターの下流でレポーター遺伝子が発現するようなトランスジェニックマウスでは視細胞以外に発現がみられた。そこでCUE配列のみを欠損しているプロモーターを用いてトランスジェニックマウスを作製したところ、網膜視細胞および松果体でのLacZの発現が消失したことから、CUE配列はCrx発現に必要な配列であることを示唆する結果を得た。今後は新規Yeast One Hybrid法により結合する因子についての解析を行う予定である。
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