2009 Fiscal Year Annual Research Report
新規気管支喘息治療薬開発に向けた気管支平滑筋過敏性発現メカニズムの解明
Project/Area Number |
20590093
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Research Institution | Hoshi University |
Principal Investigator |
千葉 義彦 Hoshi University, 薬学部, 准教授 (00287848)
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Keywords | 気管支喘息 / 気管支平滑筋 / カルシウム感受性 / RhoA / Interleukin-13 / STAT6 / SOCS / RNA干渉 |
Research Abstract |
1.気管支平滑筋過敏性発症に関与するサイトカイン受容体の同定 培養ヒト気管支平滑筋細胞を用いて種々の検討を行い、気管支喘息時の気道において増加が認められるIL-13が、気管支平滑筋に存在するIL13Rα1受容体を刺激してSTAT6を活性化し、その結果RhoA transcriptionが亢進してRhoAタンパク質発現が増大することを証明した。 2.気管支平滑筋過敏性発症に関与するSTATサブタイプの同定 選択的STAT6阻害薬AS1517499およびSTAT6 siRNAを用いた検討より、気管支平滑筋細胞においてIL-13がSTAT6依存的にRhoA upregulationを惹起することを証明した。さらに、このIL-13誘発RhoA upregulationには、miR-133aのdownregulationを介したSTAT6非依存的なメカニズムも一部関与していることを証明した。 3.気管支平滑筋におけるRhoA転写調節領域および転写制御因子の同定 ヒト、マウスおよびラットにおいてRhoA遺伝子の5'上流の解析を行ったところ、転写開始点に最も近いSTAT6 binding領域がRhoA転写に重要である可能性が示唆された。さらに、同じく転写開始点に最も近いNF-kB binding領域も重要である可能性も示唆された。平成22年度の継続研究により、RhoA転写調節領域および転写制御因子について、さらに詳細に検討する予定である。
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