2012 Fiscal Year Annual Research Report
新薬開発の成功率向上を目指した医薬品開発規制環境の改善に関する研究
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20590100
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Research Institution | The University of Tokyo |
Principal Investigator |
小野 俊介 東京大学, 薬学研究科(研究院), 准教授 (40345591)
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Project Period (FY) |
2008-04-08 – 2013-03-31
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Keywords | 医薬品開発 / 臨床試験 / 規制環境 / ドラッグラグ / 成功確率 / 開発戦略 / 製薬 / 市販後安全性 |
Research Abstract |
(グローバル新薬開発状況の動向情報収集) 商用データベースを含む複数のデータソースから得られた臨床試験及び承認医薬品の情報を統合し、グローバル新薬開発・承認情報(平成20年度より作成開始)を更新・拡充した。国内外の企業ごとの開発品目数の推移、オリジネーター企業特性、開発相ごとの成功の有無、開発期間、審査期間等に関する情報を収集した。直接の観察結果として、日本における新薬開発プロジェクト数が減少しつつある一方で国際共同開発が急増していること等を明らかにした。 (医薬品規制・技術環境に係る情報収集と分析) ドラッグラグの要因の一つとされる新薬の承認審査に係るパフォーマンス評価を実施し、日本の審査パフォーマンスの改善及び治験相談の活用方法をめぐるグローバル企業の申請戦略の特徴などを定量的な分析により明らかにした。日・米・欧の新薬開発早期段階のプロジェクトの分析によって、グローバル企業は各地域固有の規制・開発環境を選択的・効率的に活用した開発戦略をとっていることが判明した。また承認申請資料データパッケージの分析から、日本への申請戦略が欧米先行でのデータ蓄積を想定した形で実施されていることが示された。 (新薬開発環境と各種アウトカム等の関係の分析) 市販後の重篤な副作用発生をアウトカムとして観察した分析により、臨床試験の情報よりも欧米における新薬の使用経験年数が強く関連していること、日本独自の市販直後調査制度や企業のMRの活動が副作用検出に役立っている可能性などが示された。欧米と日本の新薬開発環境の相違は新薬の添付文書の記載、効能・効果の設定にも影響を与えていることがわかった。また、日本の治験実施医師による副作用の因果関係判定も、採用される試験デザインや特性により影響を受けている可能性が示された。
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Current Status of Research Progress |
Reason
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Strategy for Future Research Activity |
24年度が最終年度であるため、記入しない。
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Research Products
(9 results)