2009 Fiscal Year Annual Research Report
抗腫瘍活性フラビン類縁体の分子設計とコンピューター支援ソフト利用酵素阻害様式
Project/Area Number |
20590102
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Research Institution | Okayama University |
Principal Investigator |
永松 朝文 Okayama University, 大学院・医歯薬学総合研究科, 准教授 (40155966)
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Keywords | フラビン / デアザフラビン / ステロイド / 抗腫瘍 / 酵素阻害 / オートドッキング / 構造活性相関 / イン・シリコ |
Research Abstract |
本研究は,細胞増殖機能調節に関わっているPKCやPTKを阻害して,腫瘍細胞増殖を阻害する高効率の抗腫瘍薬開発を目的に行う研究である。特に,フラビンやデアザフラビン類をシーズとする化合物に関して, in vitro酵素阻害(又は抗腫瘍)活性データとコンピューターを駆使した酵素へのドッキングデータよりバーチャルスクリーニング系の構築を行い,この系より得られた活性情報を基にデザインした新たな活性有効化合物のみを合成し,その合成化合物のin vitroでの癌細胞への増殖阻害活性試験およびin vivoでの抗腫瘍活性動物試験を行うものである。 今年度は酵素阻害(又は抗腫瘍)活性候補化合物として,5-deazaflavin類にcholestaneが融合したハイブリッド化合物類を合成した。これらの化合物は,当研究室で開発した合成法(特許第3972103号)により合成した。この合成したdeazaflavin-cholestaneハイブリッド化合物をPTK (PDB code lt46)の結合サイトヘドッキングさせ,酵素阻害活性を評価した。その結果,多くのハイブリッド化合物類がPTKへの高い結合親和性を持つことを見出し,構造活性相関を明らかにした。また,人腫瘍細胞CCRF-HSB-とKB細胞に対する抗腫瘍活性をin vitro実験で試験した結果,多くの化合物が有望な抗腫瘍活性を示した。これらのハイブリッド化合物は抗腫瘍活性およびin silico研究より,低い結合自由エネルギー(PTKへの強い結合)及び潜在性の抗腫瘍活性をもった化合物であることを明らかにした。更に,ハイブリッド化合物に関して, in vitro抗腫瘍活性データとコンピューターを駆使した酵素(PTK)へのドッキングデーとの相関関係よりバーチャルスクリーニング系を構築した。
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Research Products
(2 results)