2010 Fiscal Year Annual Research Report
脂溶性リガンドから構築する脳神経変性疾患治療薬を目指した新規リード化合物の創製
Project/Area Number |
20590113
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Research Institution | Kobe Pharmaceutical University |
Principal Investigator |
須原 義智 横浜薬科大学, 薬学部, 准教授 (30297171)
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Keywords | 脂溶性リガンド / 脳神経変性疾患 / ゲノム創薬 / 有機合成化学 / コンビナトリアルケミストリー / ビタミンK / 分化誘導作用 / 再生医療 |
Research Abstract |
ビタミンK同族体のひとつであるメナキノン-4(MK-4)は生体内のあらゆる組織に存在し、特に脳内に高濃度に存在していることが解明されているが、その詳しい役割は未だ明らかにされていない。しかし、脳神経細胞を用いた実験では、酸化ストレスからの保護作用や神経突起の伸長を促進する作用などを有することが我々や他のグループの実験から明らかにされており、MK-4の生合成反応は脳神経変性疾患治療薬を開発する上で重要なターゲットのひとつになると考えられる。そこでまず、脳神経変性疾患の治療薬となりうるリード化合物を創製していく一助として、ビタミンKの構造を修飾した様々なビタミンK誘導体を合成し、マウス大脳由来神経幹細胞から神経細胞(ニューロン)への分化誘導作用を検討した。今回はビタミンKの側鎖部分が生理的に重要であると考えられるため、ビタミンKを構成するナフトキノン環構造に側鎖部分を二つ導入した化合物を合成して分化誘導作用を調べた。その結果、側鎖のイソプレン構造の繰り返し単位数によって活性が変化することが明らかとなった。現在我々は、さらに側鎖部分の化学修飾に着目し、側鎖末端部分に親水性基や疎水性基などの様々な官能基を導入した誘導体を合成して、さらに強力な分化誘導作用を有する化合物の探索を行っている。このようにして得られた結果から、最も活性の強いアナログを抽出して、脳神経変性疾患治療薬のシーズの候補となりうる化合物を得る予定である。
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[Journal Article] Identification of UBIAD1 as a Novel Human Menaquinone-4 Biosynthesis Enzyme2010
Author(s)
NAKAGAWA, K.; HIROTA, Y.; SAWADA, N.; YUGE, N.; WATANABE, M.; UCHINO, Y.; OKUDA, N.; SHIMOMURA, Y.; SUHARA, Y.; OKANO, T.
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Journal Title
Nature
Volume: 468
Pages: 117-122
Peer Reviewed
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[Presentation] 側鎖末端に官能基を有する新規ビタミンK誘導体の合成と核内受容体SXRを介した転写活性の検討2011
Author(s)
須原義智, 渡辺雅人, 的場瞳, 手塚量太, 古川南, 伊藤陽一, 中川公恵, 和田昭盛, 武田収功, 高橋和彦, 岡野登志夫
Organizer
日本薬学会第131年会
Place of Presentation
静岡市・グランシップ(静岡県コンベンションアーツセンター)
Year and Date
2011-03-28
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