2009 Fiscal Year Annual Research Report
妊娠の進行に伴う胎盤の組織変化と生体必須物質透過性との関連
Project/Area Number |
20590136
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
平野 剛 Kobe University, 医学部附属病院, 准教授 (00322826)
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Keywords | 妊娠 / 胎盤 / 胎児移行性 / 栄養素 / トランスポーク / グルタミン / アミノ酸 |
Research Abstract |
1性ホルモンによるプロモータ活性の調節機構解析および翻訳制御機構解明 胎盤におけるBCRPのプロモータ活性は、エストロゲンレセプタαからエストロゲンレセプタ応答エレメントを介して増強されることが示唆された。しかしながら、プロゲステロンによるBCRP発現抑制機構は、プロモータとの直接的な作用ではなく間接的に抑制していることを明らかにした。 2ヒト胎盤からのサイトトロホブラスト細胞(CT cell)の単離 ヒト満期胎盤からprimary cellを単離し、CT cell単離・培養を試みた。その結果、胎盤に多く存在するtrophoblast cellの特異的マーカーであるcytokeratin 7に陽性であり、かつ培養した細胞からは分化の指標であるヒト絨毛性ゴナドトロピン(hCG)の分泌が認められた。このことから、単離・培養したCT cellは妊娠の進行を反映したin vitroモデルとして利用できることが示され、SNAT3の発現などを詳細に検討する目的で有効に活用した。 3CT cellにおけるSNAT3、グルタミン合成酵素(GS)の発現 単離したCT cell用いSNAT3とGSのmRNA発現変動を検討した結果、SNAT3とGSのmRNA発現はCT cellからシンシチオトロホブラスト細胞への分化に伴い顕著に減少することを明らかにした。そのことから、CT cell内でGS画産生するグルタミンはSNAT3を介し胎児へ供給されていることが推察され、ヒト胎盤においてSNAT3とGSは協調的に機能していることが示唆された。
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Research Products
(2 results)