2008 Fiscal Year Annual Research Report
難治性てんかんに関わるコンタクチン関連蛋白質の分子間相互作用の解析
Project/Area Number |
20590149
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Research Institution | Kagoshima University |
Principal Investigator |
武田 泰生 Kagoshima University, 医学部・歯学部附属病院, 准教授 (60245462)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
山田 勝士 鹿児島大学, 医学部・歯学部附属病院, 教授 (00037491)
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Keywords | 難治性てんかん / コンタクチン / Caspr2 / Carboxypeptidase E / カリウムチャネル / PDZドメイン |
Research Abstract |
皮質形成異常を伴う難治性てんかんの一原因遺伝子として同定されたコンタクチン関連蛋白質2(Caspr2)はKチャネルの局在に関わることが知られているが、その分子機構の解明を目指し、本年度はまず、Caspr2細胞内部分に結合する分子を酵母Two-Hybrid screening法を用いて同定した。3.5x10^6個ヒト脳cDNAライブラリーからCaspr2細胞内部分に結合する分子をスクリーニングした結果、58種類、78個の陽性クローン(unknown22個を含む)を検出した。12個は同一遺伝子carboxypeptidase E(翻訳領域1431bp)をコードしており、共通してC端部(895-1431bp)が存在することから、この部分を介してCaspr2細胞内部分と結合することが示唆された。実際に、全長carboxypeptidase EとCaspr2細胞内部分を用いたGST-pull down並びに免疫沈降実験の結果、両者が直接的に結合していることが明らかとなった。Carboxypeptidase Eは神経ペプチドのC末端を切断するペプチダーゼ活性を持つ他、膜貫通型は神経分泌細胞の調節性分泌経路でトランスゴルジネットワーク(TGN)から分泌顆粒へのホルモン前駆体のソーティング受容体として働く。Caspr2はTGNを介して膜輸送されることから両分子の相互作用が興味深い。一方、他の結合分子としてPALS2-β-splicing variantを得た。PALS2は分子構造内にPDZドメインを持ち、分子間複合体形成のコア蛋白質として働く。Caspr2及びKv1.1、Kv1.2チャネルはC末端部にClass II PDZドメイン結合モチーフを持つことから、両分子がPDZドメイン蛋白質を介して複合体を形成する可能性がある。これらの結果を基に、次年度は生体内での相互作用の詳細を検討する。
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Research Products
(29 results)