2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590153
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Research Institution | Iwate Medical University |
Principal Investigator |
前田 智司 Iwate Medical University, 薬学部, 准教授 (60303294)
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Keywords | ミクログリア / DDS / 血液脳関 / トランスポーター / 接着因子 |
Research Abstract |
本研究はミクログリアの脳への選択的移行特性を利用した脳内特異的ドラッグデリバリーシステムの開発を目的としている。しかしながら、現時点において、ミクログリアの持っ血液脳関門(BBB:blood-brain barrier)通過機能に関与する分子実体は明らかになっていない。そこで、21年度も効率よくミクログリアの持つBBB通過機能に関与する分子実体の解明を行うために、BBBを構成している脳毛細血管内皮細胞(株化したものを使用)をin vitroでミクログリアが通過するアッセイ系を用いて走化性因子の解析を行った。脳内においてはミクログリアの化学走化性因子の1つとして核酸であるATPが関与していることが報告されている。そこで、ミクログリアのBBB通過機構におけるATPの濃度依存性および時間依存性について検討を行った。その結果、濃度依存的にミクログリの脳毛細血管内皮細胞通過能の上昇が観察された。今後の研究においては、ATP濃度は100mMを用いることにした。また時間依存性については24,48および72時間の3点で検討を行い、ミクログリアの通過率および脳毛細血管内皮細胞の状態からミクログリアと脳毛細血管内皮細胞との共培養時間は24時間が最適であると判断した。さらに、ATP以外のヌクレオチドの影響についても現在検討を行い、ATP以外にもTTPおよびCTPがミクログリアの走化性に影響を与える可能性が示唆された。また、GFPをミクログリアに導入し、ミクログリアが脳毛細血管内皮細胞を通過する様子を観察する系を確立した。
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