2008 Fiscal Year Annual Research Report
骨格筋細胞膜関連機能分子に関する分子細胞生物学的研究
Project/Area Number |
20590183
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Research Institution | Gunma University |
Principal Investigator |
依藤 宏 Gunma University, 大学院・医学系研究科, 教授 (00158544)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐藤 真人 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (60375532)
多鹿 友喜 群馬大学, 大学院・医学系研究科, 助教 (90400738)
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Keywords | 骨格筋 / 機能分子 / 分子細胞生物学 |
Research Abstract |
本研究では骨格筋細胞膜関連機能分子として1.細胞膜の補給・修復に関連する小胞輸送関連蛋白の解析、および2.細胞内細胞骨格と細胞膜裏打ちをつなぐ分子の一つであるβ-シネミンもノックアウトマウスの作成と解析をおこなった。 1.骨格筋の小胞輸送関連蛋白については、その膜融合過程をコントロールしているSNARE蛋白質に着目し、その複合体のうちのVAMP(Vesicle Associated Membrane Protein)について解析を進めている。平成20年度はVAMPのうち、VAMP2について、マウスの培養筋芽細胞株C2C12細胞における発現、局在および他の細胞内小器官との関連を検討し、以下の結果を得た。(1)VAMP2は分化前の筋芽細胞にはほとんど存在しない。(2)分化開始後3日目から発現が増加し、6日、9日の多核の筋管細胞に強い発現が認められ、核周部および細胞の末端部付近に強い局在があった。(3)オルガネラマーカーとの多重染色ではゴルジ装置、トランス・ゴルジ・ネットワーク(TGN)、小胞体、水解小体などとは共局在せず、リサイクリングエンドソームの一部と共存した。(4)細胞骨格との多重染色では、デスミン中間径線維め一部に共局在が認められた。今後はこのVAMP2の機能の解析をおこなう予定である。 2.β-シネミンノックアウトマウスでは、ヘテロマウスの交配により、産仔が生まれ、サザンブロット、ウェスタンブロットで-/-マウスがいることが確認できた。この-/-マウスは胎生致死にはならず、正常に出生し、その後の成育も野生型のマウスとの間に差は認められていない。今後、このマウスを使って種々の解析をおこなう予定である。
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