2010 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590185
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Research Institution | Tokyo Medical and Dental University |
Principal Investigator |
寺田 純雄 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 教授 (00262022)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
川岸 将彦 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (60323606)
星野 光伸 東京医科歯科大学, 大学院・医歯学総合研究科, 助教 (60431962)
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Keywords | 細胞骨格蛋白質 / 神経 / 分子細胞生物学 / 調節因子 |
Research Abstract |
本年度は、昨年度確立することができた実験系をもとに神経系細胞骨格蛋白質の細胞内動態調節因子の探索を開始した。学内施設と協力の上、細胞骨格蛋白質の細胞内動態に起因して発現状態の大きく変化する蛋白質分子のスクリーニングを行った。候補分子が多数にわたるため、個別の検討に予想外の時間を必要としており、順次使用する細胞株や導入遺伝子等の実験条件を変更して試行を重ねているが、十分な検討を尽くす段階に到達していないのが現状である。現在までの個別の検討結果から、単独で明らかに有意な所見を呈する分子は見つかっていないが、解析のすんだ分子は部分的にとどまるので、今後も残る候補分子について解析を続行する予定である。また昨年度の共同研究成果(初代培養神経細胞の培養条件を改善する小分子化合物に関する解析)に関連して、新たにケミカルスクリーニングの系を別途に開発し、これを予備的実験として我々が確立した実験系に応用することで、現段階で細胞骨格蛋白質の動態に影響を与える小分子を複数発見することができた。こちらの薬剤の標的分子の機能は現在明らかになりつつあり、今後の細胞生物学的な解析につなげたい。特に当初のスクリーニングの系が奏功しない場合は、小分子の標的分子の側から候補分子にアプローチする方向に方針を変更する予定である。ケミカルスクリーニング自体についても、より本腰を入れてスクリーニング対象を広げて実験を続行中である。
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