2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590194
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Research Institution | Osaka City University |
Principal Investigator |
小川 登紀子 Osaka City University, 大学院・医学研究科, 博士研究員 (30382229)
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Keywords | 下垂体中間葉 / 細胞死 / 小胞体ストレス / 疲労 / ドーパミン |
Research Abstract |
1.本研究は、ラット過労モデル下垂体melanotroph cellに認められる、細胞変性・細胞死の分子メカニズムを解明することを目的としている。この細胞変性について、形態学的および免疫組織化学的解析と視床下部からの制御に関する研究を進め、この成果を学術紙に投稿、受理された(J.Neurochem.,in press)。 2.細胞変性関連分子の探索:細胞変性関連因子を探索する目的で実施したDNAマイクロアレー結果の解析、既知の小胞体ストレス関連因子の発現確認(RT-PCR法、 in situ hybridizationおよび免疫組織染色)により、細胞性に関連する分子の発現と局在を調べた。これらの結果から、細胞変性の鍵となるとみられる、小胞体ストレス関連分子を見いだした。しかしながらこの分子の発現動態は、これまで報告されている発現制御と矛盾する点があり、この分子がどのように細胞変性にかかわっているか、今後の重要な検討課題となる。 3.ラットmelanotroph cell培養系を用いた細胞変性再現:melanotroph cell初代培養系の培養条件に改良が必要であることがわかり、この条件検討を行った。培養条件の改良により、この系を用いた分子機能の検討が可能となった。 4.マウス過労モデルを用いた分子メカニズムの検討:ラットモデルに準じた方法により、マウス過労モデルを作製し、下垂体の解析を行った。マウスモデルではラット同様に、 melanotroph cellのホルモンの分泌が活性化し、小胞体ストレスに陥っていることが確認された。そこで、この細胞変性の鍵となると考えられる分子のノックアウトマウスを導入し、細胞死機序の解析を行うための準備を進めている。
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Research Products
(6 results)