2008 Fiscal Year Annual Research Report
ゆっくりした細胞形態変化の可視化法の開発とそれを用いた上皮形態形成の研究
Project/Area Number |
20590197
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Research Institution | Kitasato University |
Principal Investigator |
門谷 裕一 Kitasato University, 医療衛生学部, 講師 (10185887)
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Keywords | 形態形成 / 共焦点顕微鏡 / タイムラプス / 唾液腺 / 分枝形態形成 / 組織形成 / 細胞運動 / 上皮組織 |
Research Abstract |
上皮組織の形態形成は、組織を構成する細胞自身のゆっくりした形態変化により引き起こされる。この過程には、種々の液性増殖因子や細胞外マトリックス成分のシグナルが深く関わることが知られている。ところで、固定標本の解析による従来の解析では、ダイナミックな細胞運動や細胞の変形についての情報は限られており、種々シグナルと細胞形態の変化を結びつけるメカニズムについては不明な部分が多い。本年度は、(1)細胞のゆっくりした形態変化を、多細胞体丸ごとのままで観察するための手法(extracellular fluorescence tracer imaging法)を開発し、(2)唾液腺分枝形態形成過程を例にとり、上皮形態形成に際しての細胞形態の変化の動的過程の解明をめざした。extracellular fluorescence-tracer imaging法には、胎生期マウス顎下腺をガラスボトムディッシュで器官培養し、培養液に蛍光色素(sulforhodamin B )を最終濃度0.2μMとなるように添加し、顕微鏡用培養装置を組み込んだ倒立型共焦点顕微鏡でタイムラプス観察を行った。この方法で、唾液腺上皮組織を構成する個々の細胞を「影絵」のようにとらえ、さらに分枝形態形成の過程を4時間以上連続観察することが出来た。形態形成時の上皮細胞は極めてダイナミックに運動した。分枝形態形成は上皮基底部に生じたクレフト(cleft)が安定した分岐部へと発達する過程であるが、このクレフトの形成と伸長は上皮細胞自身の変形により引き起こされるものと考えた。
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Research Products
(3 results)