2009 Fiscal Year Annual Research Report
ウイルスを載せたラフトのカベオラへの滑走機構とカベオラ膜輸送の動態解析
Project/Area Number |
20590201
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Research Institution | Fujita Health University |
Principal Investigator |
野村 隆士 Fujita Health University, 医学部, 講師 (20325161)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
千田 隆夫 藤田保健衛生大学, 医学部, 教授 (10187875)
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Keywords | コロナウイルス / ラフト / カベオラ / 蛍光 / 動態解析 / ウイルス侵入 |
Research Abstract |
近年,膜ドメインを利用して細胞内に侵入するウイルス報告例が増えている.本研究の全体構想は,『多重蛍光標識ウイルスプローブ』を作製し,膜ドメインの新たな機能を探ることを目的とする.全体構想における本研究の位置づけは,ウイルスを載せたラフトの,カベオラやタイトジャンクションへの"走化性"的滑走現象の詳細を明らかにし,ウイルス侵入に利用されるカベオラ膜輸送の詳細を明らかにすることにある.このうち,平成21年度は,多重蛍光標識ウイルスプローブの作製を継続するとともに,タイムラプスイメージング手法により,ウイルスレセプター分子のカベオラへの滑走を生細胞にて解析できた.詳細は以下の通り. 1.多重蛍光標識ウイルスプローブの作製 (1)N-proteinに蛍光タグをつけたウイルスの作製がとても困難であることが判明した.おそらくウイルスのパッケージングがうまくいかないと考えられる.次年度は,異なる方法にて多重蛍光標識ウイルスの作製を試みる. (2)M-proteinに対するペプチド抗体の作製を開始した. 2.細胞膜ドメインの滑走機構を解析 生細胞においてCD13を抗体にて架橋し,その動態を解析した結果,CD13の動態には以下の特徴があることが判明した.(1)細胞膜上に散在していたCD13は,やがてクラスターを形成すること.(2)そのクラスター過程において,CD13は方向性を持った流れがあること.(3)形成されたクラスターの中には,安定し動かないものと,クラスターごと移動するものがあること.(4)クラスター同士が合流しさらに大きなクラスターになるものが存在すること.(5)クラスター形成部位があらかじめ決まっているかのように,あらかじめ細胞膜上に"クラスター区画"が存在する可能性があること.これらの結果から,細胞骨格系とCD13の動態がリンクしている可能性が示唆された.
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Research Products
(8 results)
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[Journal Article]2009
Author(s)
千田隆夫
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Journal Title
組織細胞化学2009「免疫組織化学の原理と応用」(日本組織細胞化学会編)(日本組織細胞化学会)
Pages: 1-18
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