2008 Fiscal Year Annual Research Report
褐色脂肪細胞のアドレナリン受容体シグナリングの肥満発症と予防における役割
Project/Area Number |
20590221
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Research Institution | Nagoya University of Arts and Sciences |
Principal Investigator |
久場 健司 Nagoya University of Arts and Sciences, 管理栄養学部, 教授 (60080561)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
久場 雅子 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 准教授 (90351212)
早戸 亮太郎 名古屋学芸大学, 管理栄養学部, 助教 (60440822)
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Keywords | 褐色脂肪細胞 / アドレナリン受容体 / 細胞内Ca / 肥満 / 胆汁酸 / 高脂肪食 / ミトコンドリア / UCP蛋白 |
Research Abstract |
3群のマウスを高脂肪食、胆汁酸(0.5%)添加高脂肪食、普通食により、6週間から9週間飼育し、以下の実験結果が得られた。 (1)褐色脂肪組織の発熱量は、高脂肪食飼育マウスで低く、胆汁酸添加高脂肪食飼育マウスで高い。 (2)β3活性剤、α1活性剤、FCCPによる[Ca2+]i上昇は、高脂肪食飼育マウスで小さく、胆汁酸添加高脂肪食飼育マウスで大きい。 (3)ミトコンドリアからERへのCa2+カップリングは、高脂肪食飼育マウスで弱く、胆汁酸添加高脂肪食飼育マウスで強い。 (4)β3及びα1受容体の抗体染色による蛍光は、高脂肪食飼育マウスで弱く、胆汁酸添加高脂肪食飼育マウスで強い。 (5)ウェスターンプロッテイング法によるβ3受容体、α1受容体、UCP蛋白の発現量は、高脂肪食飼育マウスで低く、胆汁酸添加高脂肪食飼育マウスで高い。 (6)Real time RT-PCRによるUCPのmRNAの発現量は胆汁酸添加高脂肪食飼育マウスで高いが、β3受容体とα1受容体mRNAの発現量には3群間で差がなかった。 以上の結果から、胆汁酸は、褐色脂肪細胞での交感神経に対する応答を増強し、エネルギー消費を増加し、高脂肪食による肥満発症を抑制することが解った。
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Research Products
(1 results)