2008 Fiscal Year Annual Research Report
新規ペプチドによるプラスミノーゲン活性化促進機構の解析とその応用
Project/Area Number |
20590222
|
Research Institution | Kinki University |
Principal Investigator |
岡田 清孝 Kinki University, 医学部, 講師 (20185432)
|
Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
松尾 理 近畿大学, 医学部, 教授 (40030879)
上嶋 繁 近畿大学, 農学部, 教授 (30193791)
永井 信夫 近畿大学, 医学部, 講師 (90260281)
河尾 直之 近畿大学, 医学部, 助教 (70388510)
|
Keywords | プラスミノーゲン / ペプチド / 線溶系 / スタヒロキナーゼ |
Research Abstract |
黄色ぶどう球菌が産生するstaphylokinase (SAK)は、plasminと複合体を形成しplasminogen (Plg)活性化能を発現する。このSAKのアミノ酸配列の22から40番目に相当するペプチド(SAK 22-40)は、PlgのB鎖側のSAK結合部位とは異なる場所に結合し、Plg活性化促進作用を示すことを見出した。そこで、本研究では、SAK22-40ペプチドのPlg活性化促進機構の解明と、その応用を目的とする。 平成20年度は、SAK22-40ペプチドのPlg結合部位についてPlgの合成ペプチドを用いて検討し、以下の結果を得た。 1. PlgB鎖のアミノ酸配列に相当する9-26残基からなる12種類のペプチドをペプチド合成機で作成した。また、特定の電荷アミノ酸をAlaに置換した変異ペプチドも合成した。 2. PlgB鎖C末端側合成ペプチド(B11)は、SAK22-40ペプチドと特異的に結合し、Plg活性化促進作用を阻害した。 3. B11ペプチドの電荷アミノ酸Ala置換体は、SAK22-40ペプチドとの結合能と、Plg活性化促進に対する阻害作用が消失していた。 4. SAK22-40ペプチドの電荷アミノ酸Ala置換体は、B11ペプチドとの結合能と、Plg活性化促進作用が消失していた。 以上の結果より、SAK22-40ペプチドのPlg結合部位は、C末端側の特定電荷アミノ酸であることを同定した。平成21年度以降は、SAK22-40ペプチドの血栓溶解促進機構について、マウスと細胞培養系を用いて解析し、その有用性について検討する。
|
Research Products
(4 results)