2009 Fiscal Year Annual Research Report
エストロゲンで誘導される神経細胞移動と脳の性差形成
Project/Area Number |
20590238
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Research Institution | Nippon Medical School |
Principal Investigator |
折笠 千登世 Nippon Medical School, 医学部, 助教 (20270671)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
佐久間 康夫 日本医科大学, 大学院・医学研究科, 教授 (70094307)
濱田 知宏 日本医科大学, 医学部, 助教 (90312058)
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Keywords | 脳 / 性差形成 / ステロイド / エストロゲン / SDN-POA / BrdU / カルビンジン |
Research Abstract |
我々はこれまでの研究において、生後のステロイド影響下において視索前野脳室周囲核(SDN-POA)で性差が引き起こされる原因の一つとして、雄では神経細胞新生が行われていると考えた。そこで、細胞新生時期を同定するため、分裂細胞に取り込まれることがわかっているBromodeoxyuridine(BrdU)を胎生期14日、16日、18日目の母ラットにBrdUを投与し、この時期におこる細胞新生がSDN-POAでの性差形成に寄与するか否か検討した。生後14日令の雌雄ラットのSDN-POAマーカーとしてカルビンジンに対する抗体を用い性的二型核の特定を行い、BrdU陽性神経細胞との二重染色を試みた。胎生期14日、16日、18日に誕生した細胞は、全てにおいてSDN-POAの性差形成に寄与していないことが判明した。そこで、出生後から5日間連続投与し、BrdU陽性細胞とカルビンジンとの共染色を試み、生後にSDN-POAの細胞新生を検討した。共焦点レーザー顕微鏡を用いて解析を行い、生後の細胞新生の可能性が示唆されている。現在、蛍光吸収波長による結果の妥当性を検討中である。また今年度本研究では、さらに生後のステロイドによる細胞新生を詳細に検討するため、分裂細胞に取り込まれるレトロウイルス、レンチウイルスベクターによる解析を行うべく準備を進めている。
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Research Products
(3 results)