2008 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590244
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Research Institution | Asahikawa Medical College |
Principal Investigator |
結城 幸一 Asahikawa Medical College, 医学部, 講師 (80302420)
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Keywords | プロスタノイド / 受容体欠損マウス / 虚血-再灌流障害 / 心筋梗塞 |
Research Abstract |
プロスタノイドは、プロスタグランジン(PG)とトロンボキサン(TX)よりなる生理活性脂質であり、多種類のその受容体が心臓に発現している。しがし、心疾患の病態形成におけるプロスタノイドの役割には不明な点が多い。本研究の目的は、心筋梗塞におけるプロスタノイドの役割と、その作用機序を解明することにある。本年度は、マウスを用いたプレコンディショニングの系を確立した。野生型マウスを用い、長時間の冠動脈閉塞前に、短時間の虚血と再灌流を繰り返す(プレコンディショニング)と、プレコンディショニングしない群に比較して有意に梗塞サイズが低下した。そこで次にプロスタノイド受容体欠損マウスを用いた解析を開始した。現在進行中である。さらに、心筋細胞に対する直接作用を解析するために、培養心筋細胞を20%0_2から2%0_2の環境に移して培養し、その後再度20%0_2にする低酸素-再酸素化実験の確立を試みた。、ラットにおける実験系を参考に行ったが、培養環境の酸素濃度を下げるだけでは、細胞の傷害を確認できなかった。動物種により低酸素に対する感受性の違いがあり、さらに実験条件の検討を行っている。また、心臓における直接作用を解析できるランゲンドルフ灌流心を用い、野生型及び受容体欠損マウスに対して虚血-再灌流負荷を加え、経時的に心臓をサンプリングした。このサンプルについて、いくつかの蛋白の発現をウェスタンブロットにより解析中である。
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Research Products
(4 results)