2008 Fiscal Year Annual Research Report
転写調節・エピジェネティク修飾による脈管系カチオンチャネル発現制御機構の解明
Project/Area Number |
20590263
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
村木 克彦 Aichi Gakuin University, 薬学部, 教授 (20254310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 紀行 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (50454319)
伊藤 友香 愛知学院大学, 薬学部, 助教 (40454326)
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Keywords | イオンチャネル / 転写 / メチル化 / アセチル化 |
Research Abstract |
生体の恒常性維持に深く関わるイオンチャネルの不具合は、様々な疾病の発症や進展に関わることが明らかになってきた。しかしイオンチャネル遺伝子の発現調節機構、とくにその転写制御やエピジェネティク修飾(塩基配列の変化を伴わない遺伝性の遺伝子発現変化)についてはほとんど明らかになっていない。本研究では、血管平滑筋や内皮細胞などの脈管糸におけるカチオンチャネルの発現制御機構を詳細に解明することを目的とする。 1)TRPM6型カチオンチャネルのメチル化解析 TRPM6型カチオンチャネルのメチル化により、のチャネル発現が増加することを見いだした。現在のプロモータの解析を行い、メチル化部位を同定中である 2)TRPC5型カチオンチャネルのメチル化解析 TRPC56型カチオンチャネルのアセチル化により、チャネル発現が増加することを見いだした。現在のプロモータの解析を行い、アセチル化部位を同定中である 3)大動脈平滑筋細胞におけるTRPV4型カチオンチャネルの発現上昇 ラット大動脈平滑筋細胞を用いて、細胞培養によりTRPV4チャネルが発現上昇すること、それにともないチャネルの機能発現が観察されることを見いだした(JPS、2008)。現在、他の組織でもTRPV4チャネルの解析を継続しており、今後、その発現調節メカニズムの解析を進める予定である。 さらに大動脈平滑筋細胞を用いて、細胞培養により3型スフィンゴシン1リン酸受容体(S1PR)が、発現上昇することを見いだした(JPS、2008)。1型S1PRのこの発現上昇には、転写因子のKLF4の関与が報告されている。KLF4が3型S1PRの発現制御にも関わっているか検討したいと考えている。
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Research Products
(5 results)