2009 Fiscal Year Annual Research Report
転写調節・エピジェネティク修飾による脈管系カチオンチャネル発現制御機構の解明
Project/Area Number |
20590263
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
村木 克彦 Aichi Gakuin University, 薬学部, 教授 (20254310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 紀行 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (50454319)
伊藤 友香 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科・薬学研究科, 助教 (40454326)
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Keywords | カチオンチャネル / エピジェネティクス / ヒストン / 転写制御 |
Research Abstract |
最近、滑膜細胞にカチオンチャネルとして機能するα7型ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)が発現し、リウマチ症における炎症反応に関わることが報告された。そこでヒト滑膜細胞でのα7nAChRの発現およびそのエピジェネティク制御の可能性について検討した。患者由来滑膜細胞および正常滑膜細胞でα7nAChRのmRNA発現を比較したところ、正常滑膜細胞でα7nAChRの発現が有意に低かった。そこでバイサルファイト法により患者由来滑膜細胞および正常滑膜細胞でα7nAChRプロモーターのメチル化状態を比較したところ、正常滑膜細胞でα7nAChR遺伝子の明らかなメチル化が観察された。患者由来滑膜細胞および正常滑膜細胞を5-aza-CdR(2.5μM)で24時間処理して、α7nAChR遺伝子の発現が病態により異なるエピジェネティクス修飾を受けるか検討した。5-aza-CdR(2.5μM)、によりメチル化を阻害したところ、正常滑膜細胞においては、α7nAChR遺伝子の発現が有意に上昇した(論文準備中)。 その他の成果として、ヒト滑膜細胞にTRPV4型カチオンチャネルが発現し、リウマチ疾患時の低張浸透圧で活性化されること、またリウマチ疾患患者の滑膜細胞では、TRPV4刺激によりIL-8産生が抑制されることを見出した(Itoh et al.,Am.J.Physiol.,297,C1082-,2009)。 さらに心筋線維芽細胞にTRPV4型カチオンチャネルが機能発現していることを報告した(Life Sci.,85,808-,2009)
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Research Products
(2 results)