2010 Fiscal Year Annual Research Report
転写調節・エピジェネティク修飾による脈管系カチオンチャネル発現制御機構の解明
Project/Area Number |
20590263
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Research Institution | Aichi Gakuin University |
Principal Investigator |
村木 克彦 愛知学院大学, 薬学部, 教授 (20254310)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
波多野 紀行 愛知学院大学, 薬学部, 講師 (50454319)
伊藤 友香 名古屋市立大学, 大学院・薬学研究科, 助教 (40454326)
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Keywords | カチオンチャネル / エピジェネティクス / 転写 / TRP / ステロイド |
Research Abstract |
滑膜細胞にカチオンチャネルとして機能するα7型ニコチン性アセチルコリン受容体(α7nAChR)が発現し、リウマチ症における炎症反応に関わることが報告された。そこでヒト滑膜細胞でのα7nAChRの発現およびそのエピジェネティク制御の可能性について検討したところ、患者由来滑膜細胞に比べ正常滑膜細胞でα7nAChRの発現が有意に低いこと、正常滑膜細胞ではα7nAChRプロモーターがメチル化されていることを明らかにした(伊藤ら、臨床薬理の進歩 第31巻、P40-P51、2010)。 その他の成果として、滑膜細胞に発現するTRPM3カチオンチャネルが、体内ステロイドホルモンにより効果的に抑制され、TRPM3カチオンチャネルがステロイドセンサーとして機能する可能性を明らかにした(Majeed et al., Br J Pharmacol. , 161,P430-441、2010)。さらにTRPC5カチオンチャネルも体内ステロイドホルモンにより抑制されることを見出し、この作用がうつ病発症の一機序である可能性を報告した(Majeed et al. , Br J Pharmacol., 印刷中、2011)。 さらに赤ワイン中に含まれるラズベラトールがTRPC5カチオンチャネルに作用することを発見した。ラズベラトールはその抗酸化作用よりも強力にTRPC5チャネルを抑制することを見いだした(Naylor et al., J Bio Chem,印刷中,2011)。
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