2009 Fiscal Year Annual Research Report
NPC1-L1蛋白質細胞内局在のコレステロールによる制御メカニズムの研究
Project/Area Number |
20590281
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Research Institution | Tottori University |
Principal Investigator |
二宮 治明 Tottori University, 医学部, 教授 (80212124)
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Keywords | ニーマンピック / コレステロール / トランスポート / ユビキチン |
Research Abstract |
低分子量G蛋白質Rabは輸送小胞のbudding, fusionをコントロールするスイッチ分子として働く。NPC1-L1の細胞内移動に関与するRabを同定することを目的として、エンドゾーム系で働くと想定されているRabのwild-type/dominant-negative form/constitutive active formの3種類のcDNAコンストラクトを、 NPC1-L1-YFPを安定に発現するHEK293細胞に発現させ、NPC1-L1のコレステロール濃度依存性の局在変化に対する効果を検討した。実際の観察には、共焦点レーザー顕微鏡を用いてRab-GFPとNPC1-L1-YFPのシグナルを分離してリアルタイムで各々の蛋白質の局在をイメージングした。結果は以下の3点にまとめられる。(1) コレステロール負荷によるNPC1-L1-YFPのinternalizationは、constitutive active formのRab8により阻害された。(2) dominant-negative formのRab7, Rab9, Rabl1も同様の効果を示した。(3) Rab4, Rab5の変異体の発現は効果が無かった。また、+NPC1-L1-YFPを含む細胞内小胞は、蛍光標識トランスフェリンを含まず、Lamp2に陽性であった。これらの結果は、HEK293細胞ではNPC1-L1-YFPは後期エンドゾームおよびライソゾームに局在することを示唆する。 これらの実験と並行して、摘出マウス小腸標本でのNPC1-L1の細胞局在を免疫組織学的方法により解析した。その結果、NPC1-L1は主に小腸吸収細胞の管腔側に局在することが明らかになった。
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