2010 Fiscal Year Annual Research Report
筋原繊維形成のためのアクチン重合?その分子機構と筋組織の発生・維持における役割?
Project/Area Number |
20590285
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Research Institution | Kyushu University |
Principal Investigator |
武谷 立 九州大学, 大学院・医学研究院, 講師 (50335981)
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Keywords | 細胞・組織 / シグナル伝達 |
Research Abstract |
筋収縮はアクチン線維とミオシン線維の相互作用によって生ずるが、これらの線維が規則正しく整列した筋節(サルコメア)と、それが連なった筋原線維(myofibril)の形成過程の分子機構には不明な点が多い。申請者が単離してその機能解析を行ってきたアクチンの核化・重合促進因子として機能するformin相同蛋白質FHODには、FHOD1/Fhos1とFHOD3/Fhos2の二つが存在する。FHOD1は骨格筋、FHOD3は心筋にそれぞれ発現している。本研究は、筋培養細胞を用いたFHOD1およびFHOD3のRNAi干渉法によるノックダウン、ならびにFHOD1およびFHOD3ノックアウトマウスの作成と解析を通じて、筋発生・維持におけるその役割を明らかにすることを目標としている。これまでに、心筋培養細胞におけるサルコメア形成に必須の役割を果たすことを明らかにした[Taniguchi et al.JBC ; 2009]が、本年度はさらにその分子メカニズムを明らかにすべく、心筋サルコメアにおけるFHOD3の局在に関して、培養心筋細胞ならびに凍結組織切片を用いて詳細に検討を進めた。また本年度は、ひきつづきFHOD1およびFHOD3のノックアウトマウスの作出を進めた結果、相同組換え体ES細胞を胚に注入して得られたキメラマウスから、F1世代のヘテロ欠失マウスを得た。これらの兄妹交配により、ホモ欠失マウスを得て、その表現型解析を進めている。
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Research Products
(1 results)