2008 Fiscal Year Annual Research Report
神経-血管相互作用による血管ネットワーク形成に関わる遺伝子群の探索と病理機能
Project/Area Number |
20590290
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Research Institution | Kanazawa Medical University |
Principal Investigator |
米倉 秀人 Kanazawa Medical University, 医学部, 教授 (80240373)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
八田 稔久 金沢医科大学, 医学部, 教授 (20238025)
吉竹 佳の 金沢医科大学, 医学部, 准教授 (00150764)
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Keywords | 遺伝子 / 血管内皮細胞 / 神経-血管相互作用 / ミクロRNA / 可溶型VEGF受容体 |
Research Abstract |
(1)神経-血管相互作用に関わる遺伝子を明らかにする(米倉分担) i)初代培養マウス後根神経節(DRG)の神経突起伸長系を確立した。ii)マウスDRG神経細胞の初代培養と初代培養ヒト微小血管内皮細胞(HMVEC)の共存培養がHMVEC遺伝子発現に及ぼす影響を、Affymetrix DNAミクロアレイで解析した。その結果、2回の独立した解析で再現性をもって1.8倍以上の発現誘導を受けた遺伝子(ESTを除く)を8遺伝子同定した。iii)同定した8遺伝子のHMVECでの発現をRT-PCR法により確認したところ、うち7遺伝子の発現が確認された。iv)Real-time RT-PCR法での検証の結果、解析を行ったすべての遺伝子が発現上昇を示していることが確認された。v)血管-神経相互作用に重要な役割を担っているVEGFの作用を調節する可溶型VEGF受容体のHMVECでの産生が低酸素状態により抑制されることを明らかにした。 (2)血管で発現するミクロRNA種の実態を明らかにする(吉竹分担) i)大規模in vitro血管新生モデルを確立し、さらに管腔を形成した血管内皮細胞からRNAを分離する条件を確立した。ii)管腔を形成した血管内皮細胞と単層培養血管内皮細胞からそれぞれ分離したRNAより、ミクロRNAをクローニングし塩基配列を決定した。iii)以上の解析より、血管内皮細胞でmiR-21を筆頭として約20種のミクロRNAが発現していることが明らかとなった。ii)ミクロアレイ解析を行い管腔形成時に発現変動するミクロRNAの同定を行なった。 (3)マウス子宮外発生系の皮膚血管への遺伝子・siRNA導入系の確立(八田、米倉分担) i)同定した遺伝子・ミクロRNAの個体レベルでの機能検定に備えて、レンチウイルスベクター系を確立した。
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Research Products
(11 results)