2009 Fiscal Year Annual Research Report
未知のポリADP-リボシル化タンパク質の同定、修飾部位決定と生物学的意義の解明
Project/Area Number |
20590291
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Research Institution | Nagahama Institute of Bio-Science and Technology |
Principal Investigator |
三輪 正直 Nagahama Institute of Bio-Science and Technology, バイオサイエンス学部, 教授 (20012750)
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Keywords | 翻訳後修飾 / アフィニティカラム / ELISA法 / ポリADP-リボシル化 / 転移 / ショウジョウバエ / 神経変性 |
Research Abstract |
1.ショウジョウバエからのポリADP-リボシル化タンパク質の抽出法の確立 ポリADP-リボース分解酵素(PARG)の欠損変異個体であるショウジョウバエより、ポリADP-リボース抗体と反応する物質を効率よく抽出する条件を調べている。本年は、7MUrea,0.5%SDS,50mMTris-HCI(pH8.0),70mM 2-mercaptoethanol,10mM NaFの条件で大幅な改善がみられた。 2.ポリADP-リボシル化タンパク質の単離方法の確立 ポリADP-リボースに対するモノクローン抗体(10H)を精製し固相化させたアフィニティーカラムを用いて、PARG欠損ショウジョウバエからのin vivo抽出液中のポリADP-リボシル化タンパク質を吸着させている。しかし、吸着量が10%程度と少なく改善を要するが未だ条件を確立するに至っていない。 3.ポリADP-リボシル化タンパク質の同定法の確立 ショウジョウバエからの抽出液を、正常マウスIgGを固相化させたカラムに通すことで予め非特異的に吸着するものを除き、続く10Hカラムからの溶出液をアルカリ処理してタンパク質を遊離した後、質量分析の解析を続けている。 4.ポリADP-リボシル化タンパク質の生理的役割を調べるためのポリADP-リボースELISA定量法の開発 タンパク質から遊離したポリADP-リボースを測定するELISA法を開発した。補足抗体として前述の10H抗体を用い、ポリ(ADP-リボース)をウサギに免疫して作成したポリクローナル抗体を一次抗体として用いたもので現在の感度は、1ngであり、更に高感度の測定が可能なように改善していく予定である。
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