2008 Fiscal Year Annual Research Report
siRNAライブラリーを使ってゲノム刷り込みの調節分子を同定する
Project/Area Number |
20590330
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
副島 英伸 Saga University, 医学部, 教授 (30304885)
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Keywords | エピジェネティクス / ゲノム刷り込み / siRNAライブラリー / KIP2 / LIT1刷り込みドメイン / non-coding RNA |
Research Abstract |
(1)KIP2/LIT1刷り込みドメインの調節分子の同定 Kip2-GFPノックインマウス作製の準備段階としてES細胞のスクリーニングを行った。IRESにつないだGFP遺伝子を刷り込み遺伝子Kip2の下流に挿入した組み換えベクターを構築し、マウスES細胞へ導入した。薬剤耐性で選別した複数の組み換えクローンを得たが、GFPの発現が認められなかった。原因を調べたところ、ベクター構築に問題があることが判明したため、レポーター遺伝子をneo耐性遺伝子に変更したIRES-Neoノックインベクターを再度作製し、組み換えESクローンのスクリーニングを進めている。 (2)KIP2/LIT1刷り込みドメインにおけるnon-coding RNA LIT1の機能解明 KIP2/LIT1刷り込みドメイン内に存在するnon-coding RNA LIT1に着目し、短くtruncateしたLIT1 RNAを発現するような細胞を作製した。周辺の刷り込み遺伝子KvLQT1, KIP2, OBPH1の発現が有意に上昇していた。各遺伝子プロモーター領域のDNAメチル化の変化は認められず、ヒストン修飾はH3アセチル化の上昇を認めた。H3K27トリメチル化については、修飾そのものが認められなかった。non-coding RNA LIT1は、KIP2/LIT1刷り込みドメインのゲノム領域を覆うように存在していると報告されていることから、正常細胞においてはLIT1によってヒストン脱アセチル化酵素が各刷り込み遺伝子のプロモーター領域にリクルートされ脱アセチル化状態となり、DNAメチル化非依存的に発現が抑制されていることが示唆された。
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Research Products
(12 results)