2009 Fiscal Year Annual Research Report
Project/Area Number |
20590341
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Research Institution | Kobe University |
Principal Investigator |
横崎 宏 Kobe University, 医学研究科, 教授 (10200891)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
仙波 秀峰 神戸大学, 医学研究科, 准教授 (00302092)
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Keywords | 病理学 / 胃癌 / 幹細胞 / Cdx2 / 分化 / 増殖 / 腸上皮化生 / 異時多発胃癌 |
Research Abstract |
本研究では、胃粘膜幹細胞における転写調節因子Cdx2の機能を解析し、(1)その胃粘膜幹細胞の分化・増殖に及ぼす影響、(2)腸上皮化生と胃癌発生リスクとの分子生物学的関連、(3)胃癌、腸上皮化生におけるCdx2発現調節メカニズムを明らかにするにとを目的としている。本年度の研究成果は以下のごとくである。 1.SW480細胞を、がん幹細胞マーカーCD133陽性群と陰性群に分離すると、陽性群でCdx2の発現が無く、陰性群ではCdx2陽性であることを見いだした。 2.CD133陽性SW480細胞と陰性細胞の発現遺伝子をcDNAマイクロアレイ解析により比較したところ、陰性細胞でCDX2以外に特異的に発現する遺伝子としてGIPR,LGALS12,RGS12が、特異的に発現が抑制されている遺伝子としてFOXO4,FGFBP1,TNF,MET,ABCA4,RASD1,MYCL1,ABL1が見いだされた。 3.CD133陽性SW480にCDX2を遺伝子導入するとCD133発現が抑制され、腸型遺伝子MUC2およびCD10の発現が誘導された。 4.CD133陽性CDX2導入SW480にTGFβを添加するとCD133発現陽性細胞の割合が増加した。 以上より、Cdx2はCD133陽性SW480細胞の腸型遺伝子発現を誘導し、TGFβはCDX2導入SW480においても幹細胞分画の維持、増加に関与する重要な増殖因子である可能性が示唆された。
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[Journal Article]2010
Author(s)
横崎宏、仙波秀峰
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Journal Title
改訂版 新編 スキルス胃癌 V.2)2.増殖因子(曽和融生、井藤久雄・編)(医療ジャーナル社)
Pages: 131-136
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[Journal Article]2009
Author(s)
横崎宏
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Journal Title
解明 病理学 病気のメカニズムを解く 各論第3章消化器(青笹克之・編)(医歯薬出版)
Pages: 319-366
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