2010 Fiscal Year Annual Research Report
急性冠症候群克服のための疾患特異的MMPの探索-遺伝子改変ウサギを用いた研究
Project/Area Number |
20590343
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Research Institution | Saga University |
Principal Investigator |
渡辺 照男 佐賀大学, 総合分析実験センター, 客員研究員 (40037396)
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Co-Investigator(Kenkyū-buntansha) |
西島 和俊 佐賀大学, 総合分析実験センター, 助教 (70435874)
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Keywords | MMP / 動脈硬化 / 遺伝子組換え / ウサギ / 病体モデル |
Research Abstract |
F2世代のMMP-9トラスジェニック(Tg)ウサギを用いて、導入遺伝子の発現の解析を行った。内在性のウサギMMP-9は骨髄と乳腺(妊娠時)への発現が確認されたが、MMP-9-Tgウサギではそれ以外の臓器、特に肺胞および腹腔マクロファージ、皮下および内臓脂肪へのMMP-9のmRNA発現が確認された。さらにzymographyによる解析では、MM-9-Tgウサギの胚および腹腔由来のマクロファージにおいてMMP-9の基質であるgelatinに対する酵素活性が観察された。MM-9-Tgウサギの足指先端部に肉芽腫様の病変が見られ、足指が脱落していた。足指の組織標本を作製して観察したところ、病変部にMMP-9を発現したマクロファージの集積が観察された。これらのMMP-9-TgのファウンダーおよびF1、F2世代のオスウサギから精子を採取し、系統保存のために精子凍結を行った。MMP-9-TgウサギとWHHL MI(LDL レセプター:-/-)ウサギの交配を行い、MMP-9-Tg/WHHL MIヘテロ(MUP-9:+/0,LDLレセプター:+/-)を作製し、さらにWHHL MIウサギと交配させることにより、MMP-9-Tg/WHL MIホモ(MMP-9:+/0,LDLレセプター:-/-)ウサギの作製を進めた。 MMP-1-Tgウサギにおいては、ファウンダー、F1世代ではメスウサギしか得ることが出来なかったが、F2にオスのTgウサギ一匹を得た。このオスウザギの精子の凍結保存を進めるとともに、繁殖を行った。これによりF3世代の仔ウサギを得たので、これらのウサギを用いてMMP-1の発現の解析を行う。 MMP-12-Tg/WHHL MIホモ(MMP-12:+/0,LDLレセプター:-/-)の繁殖用メスウサギを5匹得た。これらをWHHL MIと交配することにより,MMP-12/WHHL MIホモウサギとそのコントロールとなる同腹のWHHL MIホモ(MMP-12:0/0,LDLレセプター:-/-)ウサギを効率的に繁殖することが出来るようになった。またオスMMP-12/WHHL MIホモウサギから精子を採取して凍結保存を行った。
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